第41話 秋に向けて新しい作物
───時刻は夕刻、宗平とアリシアは畑にて枯れ果てたえんどう豆の苗を引き抜き、苗を植えていた。苗はさつまいも、これから秋に向けて野菜を育てていくのだ。ちなみにあと残っている夏野菜はトマト、トウモロコシ、なすびだけだ。
宗平により、新たに耕された畑。アリシアは農作業。
「次はカボチャ、その後はじゃがいも、秋になると野菜が色々とあるからな…………」
宗平はさつまいもの苗を植える。
新たに耕された畑に、アリシアは秋野菜の種を撒いていた。
「ソーヘイさん、これは何の野菜ですか?」
「それはごぼうと言う野菜で、食物繊維が豊富なんだ。とても栄養があって美味しいぞ」
アリシアの質問に、宗平は言った。
「じゃ、これは?」
「それはにんじん」
「これは?」
「カブだ」
次々と見せてくる野菜の苗に、宗平は難なく答える。
「凄いですね、ソーヘイさんは野菜の事なら何でも知っているんですね」
アリシアは言った。
宗平はポリポリと頭を掻き。
「まぁ~~、野菜農家をするくらいなら必要な知識だからな。野菜だけでなく、美味くなるための土質や天候、色々と調べたよ」
「そうなんだ」
「次は、コレを畑に注入すれば…………」
宗平は栄養剤を取り出す。
「それは何ですか?」
アリシアは質問する。
「栄養剤だよ、トロールの養分が入っているから速く大きく育つぞ」と、宗平はさつまいもの苗にトロールの養分が入った栄養剤を差す。
(トロールの養分って…………)
トロールと聞いて、思わずうっ…………と、なるアリシア。ちなみにモンスターの養分が入った栄養剤を使った野菜を食べても害は無い。
「次は、新作の栄養剤を使ってみようかな…………」
宗平は新しく栄養剤を取り出す。その栄養剤はミラとリアーナがクエストにて討伐したモンスター、桃色の猿獣人の養分が入った栄養剤だ。このモンスターからはあらゆる毒への免疫力をアップさせる抗体があり、さらに栄養価値が高い作物に育つ。
「それは何の栄養剤ですか?」
アリシアは質問する。
「これか…………」と、宗平は答えようとするが、頭の中に桃色の猿獣人の姿が浮かび上がる。しかし、桃色の猿獣人の姿がアリシアにとって少し強烈であり、どう答えてよいか考える。
「ソーヘイさん?」
「ま、ただの狼のモンスターの養分から作り出した栄養剤だよ。これもアレだ、苗に差せばしっかりと栄養が高い作物が育つんだ」
宗平は誤魔化して答える。栄養剤については、彼女にはまだ早いか…………。
───それから、秋に向けて新しい作物の苗は植え終わり、準備万端だ。秋よ、早く来いと意気込む。




