第37話 クエスト後、説教する宗平(そうへい)
───沼地地帯にて、撃破された桃色の猿獣人の死骸が転がる。木の上に突き刺さった死体、沼地に上半身を浸からせ、下半身を丸出しにした死体、そしてロングソードで斬られた死体、矢で射貫かれた死体、手作り爆弾により、焦げていたり、言葉では言い表せない程、酷い状態になっている死体。など。
宗平は少しうんざりし、頭をポリポリと掻き。
「こんな場所に召喚しやがって…………。自分達でクリア出来ないクエストなんて、するなよな」
「だって…………桃色の猿獣人って、私達でも倒せるレベルだったし。複数相手なら、大したことなさそうだったし」
ミラは言った。
「その結果がコレだ。あのな、桃色の猿獣人は、1体1体は大した事はないけど、群れを作ったら厄介なんだ。そーゆー時は、準備をしてだな…………」
「あー、分かりました。ソーヘイさん、ありがとーございますー」
ミラは耳を塞ぎ、説教をごまかすように答えた。
「きみ、本当に分かっているのか?」と、宗平はミラの言動に、困惑する。
「ソーヘイよ、ミラをあまり責めないてくれないか?」
リアーナは言う。
「どういう事だ?」
「このクエストを勧めたのは私だ。何せ、2人で立派な冒険者になるって…………。その為にこのクエストを受注したのだ」
リアーナは言った。
「そうか、成長するために…………それはいいことだ。だけど、それで大怪我したり、ときには亡くなったりしたら、悲しいから…………」
「ソーヘイ…………」
「ソーヘイさん」
リアーナとミラは、宗平の言葉に、何故かしんみりする。
「どうした?…………いつもの君らなら、何を口説こうとしているですか?そんなんでは、私達はときめかないですよって…………」
宗平は2人に対し、ジョークを交えた言葉で質問する。
「いや、ソーヘイさんに、そんな事を言われたら何か嬉しいと言うか、何か…………」
「うん、私も同じく…………」
ミラとリアーナは頬をポリポリと掻き、照れ隠しするように言った。
「何だ君ら?いつもの調子じゃないな?もしかして、俺に惚れてしまったか?」
宗平は冗談半分で言う。
───むっ…………と、ミラとリアーナに(何か)が障った。例えるなら、何かバカにされたような気持ちだ。
「調子に、乗らないでもらえますか?」
「うむ、ソーヘイの言葉に、何か下心を感じた。とりあえず、矢を百発くらい射ちます」
ミラは手作り爆弾を構え、リアーナは弓矢を構える。
「ちょっと待て、冗談だ。冗談だってっ」
投げ放たれる手作り爆弾と、射たれる矢を、宗平は絶叫しながら回避していく。




