第36話 召喚される宗平(そうへい)
───場所は町から南東部に十数キロ離れた場所沼地地帯。そこは昼中でも暗く、鬱蒼とした青黒い葉が生い茂り、不気味かついびつな木々が広がり、カラフルなキノコが生育している。木々の辺りにはコポコポと泡立った沼が広がり、そして鼻が曲がるような悪臭を漂わせている。
沼地には、複数の桃色の猿獣人達が雄叫びを響かせる。桃色の猿獣人は主に沼地や森林に生息しているモンスターであり、雑食だ。そして沼地に生えているあらゆる毒キノコの免疫を持っている。
そして、1体の桃色の猿獣人が一閃され、撃破された。
「何て数だよっ」
宗平は、ロングソードを振るい、次々と斬り倒していく。
「えいっ!!この猿め、ピンクめ、ソーヘイめっ!!」
ミラは、バックから手作り爆弾を取り出し、投げ放つ。そして手作り爆弾が直撃した桃色の猿獣人に雷撃、バチバチと雷流が流れる。
「どさくさに紛れて、俺をディスって無いか?」
倒していく中、宗平は言う。
「気のせーですよ、気のせぇ~~~」
と、ミラは答える。
「どうだか…………」と、宗平は苦笑いを浮かべ、キョロキョロと辺りを眺める。アイツら、俺をどんな奴だと思っているんだよ…………と、困惑してため息を吐きたくなる。
───飛び掛かる桃色の猿獣人の額を、1本の矢が穿った。
「ソーヘイ、後ろががら空きだ。油断、するなっ」
リアーナが弓を構え、注意する。
「サンキュー、リアーナっ」と、宗平は礼を言って、再び戦闘体勢。
まず、何故俺がいきなり、こんな場所でモンスターと戦っているのか。まず、先程まで俺はイーストカロライナタウンにて、アリシアと一緒に卵をパン屋に届けていた所だ。しかし、パン屋に届け終わった同時、俺は2人に与えた召喚の札の効果により、この沼地に召喚された訳だ。
「こんな時に呼び出しやがってっ」
宗平は、ロングソードを振るい、次々と現れる桃色の猿獣人を斬り倒していく。木の上から飛び降りて来たり、茂みから現れたり、時には沼から飛び出して顔を出してくる。
「もう少しで、クリアできますよっ」
ミラはショートナイフで桃色の猿獣人をスパッと斬って倒す。
「自分達でやれよっ」
宗平は言う。
───ちなみに依頼内容は、桃色の猿獣人の複数の討伐。南東部周辺地域を中心に大量繁殖しており、畑などを荒らしている。だけど、桃色の猿獣人から採集できる素材、とくに(桃色の血塊)は、万能薬を精製するための材料として重宝されている。
それから戦っている中…………桃色の猿獣人達は姿を見せなくなり、撤退していく。




