第26話 増える仲間
──家の中、宗平は正座させられていた。目の前には、ミラとリアーナがムスっとした様子を浮かべ、腕を組んで見下ろしていた。その光景を、アリシアがテーブルに座って心配に眺めている。
「ソーヘイさん、まさかウソは言ってませんよね?」
「それで、やましい事ではないかと?」
ミラとリアーナは尋ねる。口調はまるで、裁判官のように。
「はい………事実でございます。決してやましい理由ではありません」と、宗平は疲れた表情で言った。彼女達による説教と事情聴取、そして説明による弁解などで、心に鉛がのしかかったような感じになる。
「では判決………ギリ無罪っ」
「ギリ無罪って何だよ?ギリ無罪っって?」
ミラによる微妙な判決内容に、宗平はツッこむ。
「すいません、良いですか?」
アリシアは挙手。
「何か?」と、ミラ。
「アナタ達は、何者なんですか?」
アリシアは尋ねる。
「私達ですか?………私は、ミラ・バニングスですの。こう見えて冒険者ギルドです」
「私はリアーナ、見ての通りエルフだ。ミラさんと同じく冒険者ギルドになるわ」
と、2人は自己紹介をした。
「私の名前はアリシア・ヨハーソン。ルーアン村を運営している子爵貴族の娘です」
「貴族の娘ですか………どうりで気品が良いわけです。ソーヘイさんにはもったいないですね?」
ミラはアリシアを見て、クスクスと微笑み。
「余計なお世話だ、俺と彼女はそんな関係じゃない………。それよりアリー、家には帰らなくて良いのか?」
「嫌です。今は親と喧嘩中でして、帰りたくないし………」
アリシアは言う。しかし、宗平は冷静に言う。
「いや、いきなり家から飛び出して、いなくなったら君の親もさすが心配しているし………。その、転移の光玉を使えば、ルーアン村まですぐに………」
「泊まりますっ」
「………わかった、わかった」
家に帰るように促しても、それでも引き下がらないアリシアの姿勢に仕方ない………と、宗平はため息を吐いて渋々と了解し、頷くのである。彼女は十代前半、前世なら間違いなく犯罪になる。
するとミラは言う。
「なら、アリシアさんが泊まるなら、私達も泊まりましょう」
「そうだな、大人1人と貴族の娘1人。それは危険だな、アリシアさんを守るため、私も一緒に泊まります」
リアーナも賛同する。
「おふたりも泊まるのですか?なんだか、賑やかになりますね?」
ミラとリアーナも宿泊すると決まり、ウキウキするアリシア。
本来なら1人でのんびりスローライフを過ごしていく予定だが、仲間が加わって賑やかになっていくのである。




