第25話 帰ってきたミラとリアーナ
「そういえば…………君の左腕、怪我しているぞ?」
宗平は視線を向け、アリシアの左腕を差す。
「あ、本当に怪我してます、痛くなかったので気付きませんでした…………」
アリシアは左腕をグイっと上げ、初めて自分が怪我した事に気付く。怪我は切り傷、ぱっくりと裂けて血がポタポタと流れて滴っている。 それは数時間前、宗平林道で悪魔系モンスターと戦っていた時の話だ。暴れだ出した馬により馬車が揺れて、その時にぶつけた時に出来た傷だろう。
宗平は立ち上がる。そして真剣な様子を浮かべ。
「直ぐに手当てしてやる、感染症になったら大変だ。さ、早く腕をまくって」
「あ、はい…………」
アリシアは左腕をまくり、美肌の肩を露出させる。
「とりあえず、治療薬のアイテムがあったハズ…………」
所持品欄を表示させ、アイテムボックスから回復薬である万能エイド(高)を取り出し、アリシアの切り傷に貼る。万能エイド(高)は、切り傷からの雑菌侵入を防ぎ、感染症を完全に防ぐ能力があり、同時に傷口の再生をアップさせる。
「ありがとうございます」
アリシアは微笑み、言った。
「どういたしまして」
───そのとき、カチコミの如く、バンっとドアが勢いよく開かれる。
「ソーヘイさん、今日も安否確認をしに来ましたよっ!!」
「生きてるか?生きてるなら返事を……………」
家に入って来たミラとリアーナは、言葉を失った。何故なら。
「あ、ミラとリアーナじゃないか。いらっしゃい」
視線を向け、宗平は挙手。そして2人に一声。
「あ~~~っ!!この人、自分の家に女連れ込んでますよっ!!」
「何とけしからんっ!!辺境でスローライフと偽って、こんな少女と…………」
アリシアを見てリアーナは燃え盛る炎のような威圧感を漂わせている。そして表情を凄ませて弓矢を構え、バチバチとした雷流を帯びた魔法の矢を宗平を標的にし、殺気を出して突き立てる。
「とりあえず、爆発させまし…………」
ニシシっと企みのある笑みを浮かべるミラは瞳をキラッと光らせ、バックから大型サイズの手作り爆弾を取り出す。
「待て待て待て待てっ、誤解しているぞ2人共。話せば分かる、俺の話を聞いてくれっ」
宗平は額から冷や汗をポタポタと流して焦り出し、暴走する2人からは身の危険を漂わせている。このままでは大切な我が家を破壊しかねない。
───そして宗平は土下座し、全てを話す。事細かくあらゆる事を2人が納得するまで説明し、癖のある2人を納得させられるのに、それなりの時間を要するのであった。




