第20話 ルーアン村
───それから数十分後。村に到着する宗平とアリシアが乗る馬車。そしてここは北西地域にあるルーアン村、人口数百人弱の村だ。褐色の地面、コンクリート造り、瓦屋根の民家や宿屋、大衆食堂。あとは警備隊の駐在所、至って普通の閑静な村である。
あと、奥には村の象徴とも言える屋敷。
馬車は村入り口前に止まり、アリシアは降りる。
「ようこそ、ルーアン村へ」
アリシアはニコッと言う。
「どこに行くんだ?アリシア?」
「ちょっと家の方に向かうわ、黙って家から出たから、様子を見てくる」
と、アリシアは村の中に走り去る。
そして、村の中央広場に到着する宗平一行の馬車。その後は村の食材市場に馬車を向かわせる。
宗平は野菜屋の前に馬車を停め、荷台に積載された野菜を積み降ろす。
「ご苦労様、またお願いするよ」
野菜屋の店主は料金が入った布袋を差し出す。
「毎度あり、ご贔屓に」
宗平は料金を受け取る。
───さて、仕事が終わり、少し暇なので村の中を歩き回って眺める。
「アリシア、どこに入ったんだ?」
宗平は歩き回り、アリシアを探してしまう。でも、こんな閑静な村だから、軽く歩き回ったら見つかると思っていたが、何故か見つからない。
「少し、腹へったな…………」
宗平は腹に手を当て、空腹。
───とりあえず、宗平は村の大衆食堂に向かい、昼飯。そしてカウンター席に座り、麦パンとコーンスープ、サラダとチキンソテーを注文。
大衆食堂の中、お昼時もあってか、客足が多くてごった返している。立ち寄るのはギルド冒険者、魔法使い、剣士、盗賊、弓使い。等、様々だ。
「はい、お待ちどうさま」と、食堂の店主は注文された料理を差し出す。
「うん、美味い」と、宗平は料理をパクパクと食べる。料理の味の方は美味しい、くどくなくて食材の良さを最大に引き出された味であり、香辛料の味付けのバランスが良い。
「ご馳走さま」と、宗平はお金を支払い、店を後にする。
───大衆食堂をを出た後、軽く村の中を眺めるが、またしても見つからなかった。
「ま、いいか。帰ろう」
あまり気にしていても仕方ない。と、宗平は馬車に乗り、帰るとする。たぶん家の中にいるんだろう。
宗平は来た道を戻る。この村から家に戻ったら、昼過ぎで夕方手前になる。前世での時間なら、午後3時と言う所だ。
(また、1人か…………ま、慣れているから良いか…………)
ルーアン村を出て、馬車は林道を進む。何故だろう、1人が慣れているのに、話相手が欲しい気持ちになる自分がいる。
───ゴトっ…………。
「何だ?」




