第17話 町に出向く宗平(そうへい)
───それから宗平はイーストカロライナタウンに出向いていた。カゴには夏野菜、トマトとトウモロコシ、ピーマン、えんどう豆を持って食材屋に足を運ぶのである。
バザーを歩く宗平。様々なテント露店が並び、肉屋、野菜屋、果物屋、魚屋、干物屋、香辛料店といった食品関係が多く、店主の威勢の良い掛け声が響き渡り、市民にとって台所と呼ばれる所だ。
宗平は夏野菜を持って野菜屋にいた。この前のリベンジって所だ。
「うん、美味いじゃないか。この前よりしっかり成長したと思うぞ」
野菜屋の店主はトマトをむしゃむしゃと頬張り、宗平の野菜を評価した。
「トマトだけじゃないぞ、トウモロコシとピーマン、きゅうりもあるぞ。これも食べてみてくれよ」
宗平は残りの野菜を差し出す。
「おっ…………おう…………」
出された夏野菜に、店主は困惑。ちなみに食べたら美味しかったのこと、店に出せるほど成長している。と、再評価した。
「で、どうだ?スローライフは?」
野菜屋の店主は尋ねる。その質問に、宗平はタメ息を吐き、言う。
「まぁ、色々とおせっかいな仲間が増えて大変だけど充実しているよ…………これから、色々な作物を育てて、野菜だけではなくニワトリを買って、卵も挑戦してみたりして…………」
「そうかい、確かに野菜だけではなく、卵もアリだな」
と、野菜屋の店主は笑う。
───それから、宗平は野菜屋の店主のご厚意により、作物の出荷先を紹介させてもらった。
その後、野菜屋を後にした宗平は馬車屋にて馬車を買い、中央広場を歩いていた。これから、野菜を収穫したら馬車を使って町に出向いて出荷しなければならないので必要だ。転移の光玉を使えないことはないが、持てる作物の量が限られている。それなら馬車に作物を入れて町に出向く方が効率がよい。
───すると、足を止めた場所がある。それは冒険家ギルドの事務所前だ。事務所出入り口には冒険者がゾロゾロと行き交う。
「懐かしいな、この間まではあそこにいたんだよな…………」
宗平は懐かしい様子。
「お、ソーヘイではないか?こんな所で会うなんて珍しい事あるんだな」
「こんにちはであります」
現れたのは、リアーナとミラ。
「よ、2人共。クエストは順調か?」
「それなりには、ね…………。ついこの間、私達はランクアップしたのですよ」
ミラは自慢気に言った。ランク1から2にランクアップ。
「それは凄い事だ、君達も成長したもんだな」
「はい、おかげさまで、私はシーフ」
「私はエルフのアーチャーとして、活躍しているぞ」
と、2人は主張する。




