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第109話 魔王様の姿



───人間界から来た者達よ、よく魔界に参った…………。


 階段の上から覗かせるのは魔王の足、そして腰掛ける玉座から響かせる威圧感を漂わせる声。


(何て威圧感だ………)


 肩にズッシリと(何か)がのしかかるような感覚、それも何グラムとか言うレベルではなく、十数キロのレベルだ。前世では霊感は皆無、宗平そうへいの額からはポタポタと汗。アレだ、霊に取り憑かれているような感覚とはこの事らしい。


 すると魔王は、牽制するように言葉を投げかける。


───どうした?我に用事があってここに来たのではないのか?


「えっ………と、その………」


 宗平そうへいは冷や汗を出しながらパニックな気持ちになり、言葉を濁らせる。まるで前世で経験した圧迫面接のように………。


 一方のミラ達は、魔王の威圧に臆してしまい、沈黙。


 すると魔王は言う。


───ここからでは主らの姿が見れないな………よし、我が直に出向かおう


(おいおい、魔王様が直に?)


 膝をついてお辞儀体勢のリディクラはビックリする。


 そして、ぴょんと玉座からジャンプし、コチラに向かって駆け寄る足音。足音は宗平そうへいらから近距離に止まった。


「人間よ、面を上げよ」


 魔王の声が響かせる。


 宗平そうへいは思わず顔を上げる。


「うむ、こんにちは。なのら」


「えっ?」


 宗平そうへいは思わずその姿に、拍子抜けする。何故なら魔王の姿、それはツッコミ所満載の姿をしているからだ。まず髪は銀髪のロングヘアー、額には2本の角。肌の色は人間と同じ色かつ、額には小粒の紅宝石ルビーが露出し、つぶらな瞳に口元には八重歯。身長は100センチ、そして淡色のローブを着用した幼女の姿。

 

「うわ、ちっちゃい子っ!!」


「何て、可愛い姿だっ、肌もスベスベしている………」


「私、こんな妹が欲しかったぁ………」


「うん、私もぉ〜〜〜」


 その瞬間、ミラ達は魔王に駆け寄っていた。その愛らしい姿にミラは手で自身の身長を比べ、一方のリアーナは後ろから抱きついて、エバは正面からヨシヨシと頭を撫で、レイナは右頬をツンツンしている。


「ぬぬぬぬぬぬぬぬ?………」


 魔王の姿をした幼女は、駆け寄るミラ達に好き放題され、頬を赤くして恥ずかしい様子で困惑している。すると。


「お前ら、何をしているんだっ!!」


 その光景に、リディクラは思わず焦って激怒し、好き放題をしているミラ達に止めに入った。何故ならリディクラは下等魔族、姿を見ることも許されず、許されたのは足元レベル。許可なく魔王様に面を上げたらその場で粛清されるのが当たり前だ。


───そんな恐ろしい魔王様を、人間ごときがこうも揉みくちゃにして好き放題に………。


 

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