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第103話 魔界に到着




───転移した場所は丘陵地帯。


「ここが魔界だ」


 リディクラは言った。人間界とは違う空、それは青空と言う可愛いものではなく、ダークが掛かった紫色の雲が広がる空。そして丘陵から広がるのは歪に、天を貫くように伸びている黒い大樹が生えている。


 黒い大樹の周りをグルグルと飛び回っているのは羽の生えた巨大なムカデ。人間界ではお目にかかれない光景に、皆は言葉が見つからない。


「………凄いな、ここが魔界か。何と言うか、とんでもない所に来たな………」


 宗平そうへいはため息。


「ま、人間には理があるからな。理を持たない魔族には関係ないがな………」


 リディクラは人間姿から魔族姿に戻り、言った。


「って、お前いつの間に魔族に戻っていたんだ?」


 宗平そうへいは、まるで後ろに立たれたようにビックリする。何故なら魔界の門を潜った時は人間の姿だから。


「魔界に戻ったら自動的に戻るんだ………あと、ここに長居は無用だ。魔界にはやたらデカいモンスターがうようよ飛んでいるからな………」


 リディクラは指をパチンと鳴らし、異能の呼び寄せ(コール)。


 すると、上空から重苦しい音を響かせ、地面に生い茂る緑に風波による風圧が広がり、巨影が支配する。


「わ、見て下さいっ」


 ミラはビックリし、上空を見上げて指を差す。


 巨影の正体に、皆は驚愕。


「何だコイツは?」


 宗平そうへいは言う。


───ズシンっと風圧を舞い上げ、現れたのは体長数十メートルのマンタエイのような魔獣である。


 マンタエイの魔獣に歩み寄るリディクラは言う。


「これから魔王様がいる城に向かうにしろ、大人数だろ?」


「これに乗るって事か?」


 宗平そうへいは言う。


「そうだ、ここから城まで行くのにモンスターがウヨウヨしている森や山、平原を越えないと行けないからな………。魔界のモンスターは人間界のモンスターとは違い、めちゃくちゃ狂暴だし、木なんか動くし、訳が分からないぞ」


 リディクラの説明に、宗平そうへいは頭をポリポリと掻く。

  

「それなら仕方ないな………」


 ちょっと気持ち悪いが、乗る事に。


「うわぁ~〜〜〜見た目とは裏腹に、乗り心地は良いですねぇ〜〜〜」


 巨大なマンタエイに乗るミラ、そして続いて乗るリアーナとレイナ、エバ。


「ちなみに名前は、ポチだ」


 巨大なマンタエイの名前に、ミラはマンタエイの頭を優しく撫でる。

 

「可愛いい名前ですね〜〜〜よろしくですの、ポチぃ〜〜〜………」


 ミラの撫で撫でに、マンタエイのポチは応えるように、ぷしゅ〜〜〜と鼻息。


「ポチって………何か犬みたいな名前だな」


 宗平そうへいは微笑む。


───そして、宗平そうへいもマンタエイに乗り、魔王の城に向かう。




 


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