第102話 いざ、魔界へ
「さて、準備は良いか?お前ら?」
リディクラは尋ねる。場所は北部の山脈の洞窟の奥、時刻は夜。
「いつでもオッケーだっ」
宗平は自信満々で答える。
リーダーと同じく、私達も大丈夫ですっ!!
後に続いて、ミラとリアーナ、レイナとエバもビシッて手を挙げ、答える。
「あのな…………俺っていつからリーダーに?」
ミラ達の意気に、宗平は困惑。
───それは数時間前、裏通りの酒場にて。宗平は初め、魔界には1人で向かうつもりだった。しかし…………。
「水臭いですよソーヘイさんっ」
「そうだ、こんな時は旅も道連れ。私達も連れていくべきだろ?」
「だろ?」
「そうですっ」
順番に、ミラとリアーナ、レイナとエバは宗平の後ろからドスッと詰め寄ってくる。
「何で君達が?」
宗平はビックリ。
「それは、後ろから付いて来ただけですの。ソーヘイさんが走って行って、着いた先がこの酒場です」と、ミラ。
それから、ミラ達を説得した。魔界は人間界とは違い、モンスターも手強いし、これから相手するのは魔王。奴を人間界から魔族の総攻撃を止めるように説得する為、向かうのである。下手すら、死ぬから残るべきだと…………。
───そして現在。
「そんな説得で、私達が聞くとでも?」
ミラは自慢気に胸を張る。宗平の説得にも物怖じしない。
───それから、裏通りの酒場を出てからまず、家に戻る。そして家にいたアリシアに、これから魔界に向かう事伝える…………。
「魔界?」
アリシアは言う。
「そうなんだ、これから魔王に会って今、発生している魔族の総攻撃を止めるように説得しに行くんだ」
宗平は言う。宗平の言葉に、アリシアはしんみりとした表情で。
「ソーヘイさんっ」
アリシアは宗平に抱きつき、瞳から涙をポロリと滴らせる。
「えっ?」
アリシアは言う。
「私、ソーヘイさんと一緒に畑仕事をして、色々な事を知って、色々な場所に行って、ミラさんやリアーナさん、レイナさんやエバさんと出会って、とても楽しかった…………だから、約束してください。ここに戻って来て下さい…………」
アリシアの言葉に、宗平は不敵に微笑む。
「ああ、無事に戻って皆で鍋パーティーをしよう。食べきれない量を用意して、みんなで盛り上がろう」
宗平は言った。
───そして、アリシアに伝えた後、皆で魔界に向かう為、北部の山脈にある洞窟に向かうのである。なお、彼女には故郷の館には戻らず、魔除けのペンダント(極)を着用したカカシが立つ宗平の家にいることを勧めた。
「魔界の門よ、開けっ」
リディクラは詠唱し、魔界の門を出現させる。
───行くぞっと、宗平達は魔界の門を潜り抜ける。




