第99話 出現が増える魔族
───衝撃のニュースから、1週間が経過していた。魔族の殺戮を行った冒険者達は一時、勾留と言う形で保護した。裁判はその後らしい。
一方の俺はそんな事は関係ない…………このまま変わらずスローライフと行きたい。
時刻は昼前、場所は南部。草花が生い茂る広大な街道にて、討伐クエスト。
「はっ!!」
宗平は聖剣を振るい、翼を広げて浮遊する2体の赤鱗の魔族を斬り伏せる。
「岩柱の爆弾っ」
ミラはバックから岩形の手作り爆弾を取り出し、投げ放つ。そして地面から岩の刺柱を出現させ、複数のトロールを撃破。
「聖なる矢っ!!」
リアーナは弓を構えて、一気に3本の白い矢を引き、放つ。
───リアーナが放った聖なる矢は、黒衣を着用し、大鎌を構えた骸骨戦士の額に直撃し、消滅。
ドスッと地鳴りのような足音を響かせ、唸り声を出し、パキパキと太い触手を動かしながら大口を広げ、うめき声を出しているのは体長50メートルの邪悪な蛸獣。なお、こいつはこの前、戦った大地の蛸獣の亜種だ。
エバは魔法書を広げ、詠唱する。
「聖なる光よ、ひとつの槍となれ。聖なる槍撃ッ!!」
天空に詠唱陣を描き、1本の槍を投下。
───聖なる槍は邪悪な蛸獣を頭から貫き、大ダメージを与える。
すると邪悪な蛸獣はジタバタと複数の太い触手を動かし、エバに狙って伸びる。
「お姉ちゃんっ!!」
レイナが一気にジャンプ。直撃寸前にエバの前に駆け付け、ハルバートを振るい、1本、1本づつ触手を斬り伏せ、次に前進し、ジャンプ。
レイナはハルバートを横に振るい、邪悪な蛸獣の頭部を両断し、撃破する。
───そして、全てのモンスターを討伐した。
「お疲れ様、みんな…………」
宗平は聖剣を鞘に納め、皆に言う。
「お疲れ様です、ソーヘイさん」
エバは頭を下げる。
「お疲れ、エバ…………。そういえばエバ、君はとても成長したね。あんな高度な魔法を出せるなんて、凄いじゃないか」
宗平は言った。
宗平の言葉に嬉しかったのか、エバは頬を赤くして微笑みを浮かべる。
「あ、ありがとうございます…………」
エバは言う。
「ソーヘイさん、口説こうとしてませんか?」
「いや、違うから」
無駄に元気なミラの質問に、宗平は否定する。
───見た所によると、リアーナやレイナも大丈夫だ。そして衝撃的なニュースから1週間、異変は起きていた。それは魔族の出現が国内各地域に異常に増え、冒険者達は対処に追われている。
宗平もその1人、ミラ達によく、召喚の札で呼び出され、助太刀している。何故ならミラ達に呼び出されたタイミングにて、彼女達がピンチになっていることが多い。




