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第9話 森林の道





 イーストカロライナタウンを出て、差し掛かる十字路を西に進み、宗平そうへいは帰路についていた。得意の転移の光玉ワープキューブは使わず、歩いて自宅まで帰っている。何故なら、どうやって美味しい野菜を作れるかゆっくり、長時間は考えたい気分だからである。そこは自然によって作られた岩肌がゴツゴツとした壁として役割を果たし、そして硬質な土造りの地面が一直線に伸びる道。


 岩肌が壁と化してさらけ出された道。その先を歩くと、森林地帯となっている。昼間ではあるが、木々の枝から差し込む太陽の光は弱々しく、薄暗い。


────森林の道は不気味である。小動物の鳴き声が道中に響き渡り、そよ風が木々を揺らし、自然の息吹きを漂わせている。しかし、自然は時に牙を剥く。何故ならモンスターが多く生息している。一般の旅人や冒険者がモンスターに襲われて死亡することもある。


「う~ん…………なかなか思い付かないな」


 腕を組み、悩む宗平そうへい。野菜屋の店主に認められるような野菜に育てるには、どうすれば良いか…………。


 木々の上から、森林道を歩いている宗平そうへいを睨み付ける猿獣タイプのブルーエイプが3体。牙を覗かせ、襲撃体勢を整えつつある。


「だぁ~~~~~っ!!どうすれば良いんだよっ!!」


 宗平そうへいの叫び声にビックリし、ブルーエイプ3体はぴょんとジャンプし、恐れをなして逃亡した。


 全然、思い付かない。訴えるように叫ぶ宗平そうへい。自分のスローライフは始まったばかり、これからの知恵なら日々の経験で学んでいけば良い。


「とりあえず、日々の積み重ねだ。待ってろよ、俺の作った野菜でこの世界の人達に認めさせてやるからな…………」


 情熱を燃やす宗平そうへいである。


───すると、一帯にドスン…………と、した轟音が響き渡る。轟音により、鳥の群れや小動物が本能的に逃亡していくのが分かる。


「何だ?」


 突然、響き渡る轟音に宗平そうへいは立ち止まる。距離は…………ここから走れば5分…………いや、3分で到着可能だ。


 もしかしたら、一般の旅人やピンチに陥ったギルドの冒険家かもしれない。


「とりあえず、行ってみるか」


 宗平そうへいは、轟音が発生した場所に向かい、ダッシュして移動する。でこぼこかつ、隆起した土肌や木々により不安定と化した地面。木々の隙間を糸を縫うように、道なき道を飛脚して突き進んでいく。前世でこのゲームをかなりやり込んでいたため、こう見えてスピードのステータスは高い。自分知らない振りによって、人が命を落としてしまうのは気分が悪いし、自分はこの状況は見過ごせない性格である。


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