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008 世界一の美少女

 フィアナにその写真を見せてやる。


「ふわっ!? それ!」


 フィアナは顔を引き攣らせた。


「……それ去年に隠し撮りされた写真なんです。いきなり世界一だと言われて……意味分からなくて騒ぎになって大変だったんですよ」

「そうだったのか。でも凄いじゃないか。みんなに想われるってことだろ?」


「そんなに良いものではないですよ。プライバシーなんてあったものじゃなかったですし」

「そうだよな、すまない。さすが失礼過ぎた」

「ふふ、レイジが想ってくるのは嬉しいですから。……この騒動があって私はここ1年外国で身を隠していたんです」


 そうか。もしかしてそれで昨日、サルヴェリアに帰ってきたのか。

 それなら様々な理由に繋がる。


 しかし、調べてみると様々なSNSでも話題になっている。

 誰もが認める世界一かわいい女の子、フィアナ・オルグレイス。

 幾多の美女が敗北を宣言。その美しさは神がかり、銀装飾が人の姿をした、生きた宝石。

 人呼んで天降の銀水晶シルバー・オーリオール


 ……まさかそんなやつが目の前にいるとは。

 黒髪大好きとか言ってるようなやつだぞ。


「まさかここでフィアナちゃんと知り合えるなんて夢みたいやわぁ」


 さくらはまたフィアナの手を掴んで……感激し始めた。


「零児……。さくらは何て言ってるんですか? 通訳してください」

「フィアナと知り合えて嬉しいんやぁだってよ」

「何でそんな変な語尾なんですか」


「さくらは関西人なんだよ。ってあんたに関西人って言ってもわからないか」

「あ、知ってます! 『なんやて!』とか『せやかて!』って言う人のことですよね」


「ぶっはっ!」


 フィアナの言葉にさくらが吹き出してしまった。

 ケホケホとむせるさくらにフィアナは訳も分からず恥ずかしそうに戸惑う。


「ごめんごめん。いきなりフィアナちゃんがなんやて! とかせやかて! とか言うから!」


 ああ、その部分だけ片言の日本語だったからさくらのツボにはまってしまったんだろう。

 フィアナが関西弁を使うと可愛らしさが出てくる。


「零児くん。わたし、フィアナちゃんと友達になりたい!」


「フィアナ」

「はい」

「さくらはフィアナと友達になりたいんだとよ。……どうだ?」


「なります! なります! 私、日本人の同性の友達が欲しいです!」


「さくら。フィアナも友達になりたいってよ」

「ほんまに~! やったぁ」


 お互い言葉も分からないが手を寄せ合い、名前を呼び合った。

 言語が分からない同士だけどお互いに興味を持つことは良いことだと思う。


「はぁわ。フィアナちゃん、マジかわやわぁ。……輝く銀髪にぱっちりとした瞳、手足も細いし、理想的。ほんと世界一かわいいわぁ。男やったらすぐにでも結婚したい……」

「はぁ、そうか」

「零児くん、フィアナちゃんに伝えてよ。ほんとかわいいって」


 はぁ……通訳って面倒くさいな。


「フィアナ」

「はい?」

「あんたって……輝く銀髪で瞳も綺麗でほんと可愛いな。すぐにでも結婚したい」


「ふ……ふええええええ」


「ってさくらが言ってた。おい、顔が異常に赤いぞ!」

「い、いきなり困ります。そりゃ私達は許婚ですが心の準備が……」

「俺が言ったんじゃない! さくらが言ったんだぞ、さくらが……!」

「そ、そうだったんですね。もう……びっくりした。ふぅ……だったら」


 フィアナはさくらの顔をじっと見る。


「さくらはとってもかわいいです。艶のある綺麗な黒髪でまるで大和撫子を体現しているようです。テレビで見た日本人のタレントよりさくらの方がかわいいと思います」


 確かに……。フィアナのルックスに目が行きがちだが、この皆代さくらという女の子。

 相当に整った顔立ちをしている。

 身長はフィアナよりも少しだけ高く、印象的な黒髪の美しさはフィアナの銀髪にも負けていない。

 日本人的な可愛さであれば……さくらも相当なものだろう。


 わりとサルヴェリア人好みの顔立ちのような気もする。


「さくら」

「なぁに」

「さくらはとても可愛らしい。綺麗な黒髪はまるで大和撫子そのもののようだ。下手な日本人アイドルよりさくらの方がかわいい」

「ひゃわっ!」

「ってフィアナが」


 さくらは顔を真っ赤にした。


「い、いきなり何なん! ……男の子にそんなキザなこと言われたの初めてやから照れるって!」

「だから俺が言ったんじゃない! フィアナが言ったんだからな! あくまで通訳しただけだ!」


 フィアナとさくらは顔を紅くして、俺を睨んでくる。

 くっそ、通訳なんてするんじゃなかった。


 3人騒いで……落ち着くまで時間がかかることになった。


「はぁ……零児くんが変なこと言うからやで」

「く、屈辱だ」


「でも……せっかく友達になれたんやし……2人ともウチに来てや。朝ご飯ごちそうするで」

「いいのか」


「うん。ってか」


 さくらはにっこりと笑った。


「帰り道わからんもん」


 ああ、そうだったな。

 俺とフィアナはさくらの家にお邪魔することになった。

通訳ってのは可能性のあるものだなって思ってます。


フィアナとさくら。本作では言葉は通じないけど友情を深める女の子同士の友情をどんと推したいと思ってます。

単純に銀髪と黒髪が好きなだけかもしれませんが汗


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