表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/24

002 銀髪碧眼の美少女

「フィアナ、行こっ!」

「はい!」


 テンションの高いシャロンに連れられて銀髪の子、フィアナは外へと出て行く。


「フィアナに見惚れちゃった?」

「……そんなわけないだろ」


 女の子を見てあそこまで胸が響いたのは初めてだったが……。

 ニヤニヤしている母親に対してそれを認めたくは無かった。


「それより何だよ、あの子。あの口ぶりだと一緒に住むのか? 親戚の子か?」

「んーまぁそうとも言えるわね。遠い親戚の子。血縁はほぼ無いと言ってもいいわ」


「ふーん」

「安心した?」


「べつに……」

「ちなみにレイジと同い年の15歳。彼氏もいないから……狙い目よ」


「だから何だってんだ。アホらし、さっさと行こうぜ」

「照れ隠し~。そーいう所、パパそっくりね」


「そう言う母さんは老けたな。ババくさくなった」

「ひどい!」



 ◇◇◇



 サルヴェリア王国の首都、王都サルヴェリア。

 王国の全人口の3割が住む大都市だ。

 先進国とは言わないが王都は東京とそう大差ないほど文明は進んでいる。

 車だって右ハンドルで左車線通行だし、今走ってる高速道路だって首都高と変わらない。

 ま、日本ほど車は多くないけど。


 そのため生活に特に不自由することはないだろう。

 日本語とサルヴェリア語の両方を話せる俺にとってはこの国での生活はそこまで支障はなさそうだ。


「王都に到着~!」


 IC(インターチェンジ)で降りて下道を車で走る。

 ここから30分くらい走った先の郊外の街だったっけ。王都の中心街はビルが立ち並ぶけど、少し外れたら自然が見えてくるな。

 それは日本も同じか。


 母さんが運転をし、助手席にシャロン。

 そうなると後部座席には俺とフィアナが隣合わせとなる。


 正直言って気まずい。

 元々女子と話すのは得意ではない。

 中学校にの時も……そっち方向の交友関係は避けていたからな。


 だから正直気まずい。

 ……だから。


「俺のことじっと見るの止めてくれないか」

「あ、……すみません」


 さっきからずっとフィアナにじろじろ見られており、気まずいったらない。

 俺はイケメンでもないし……何がそんなに珍しいのやら。

 ああ、日本人だからか。


 今度は逆に横目でフィアナを見てみる、

 遠くからでも綺麗だったが、近くで見るとより一層……なんつーか宝石かと思うくらい綺麗だ。ここまで顔のパーツが整ったやつを見たことない。

 日本人とはやっぱ根本的に顔の構造が違うなってのがよく分かる。

 これだけ美人なら人生も楽しく暮らせそうだな。


「じーーー」


 フィアナがまだ俺をじっと見つめていた。

 反応したら負けな気がしたので俺は目を瞑って自宅に到着するのを待つことにした。



 ◇◇◇


 王都郊外の一軒家。

 ここが母さんやシャロンが普段住んでいる自宅である。

 どこにでもある……それこそ日本のベッドタウンにはよく見る構造とも言える。


 10年ぶりだな……。

 俺は5歳までサルヴェリアに住んでいたらしい。

 らしいと言うのはそのあたりの記憶が曖昧で気付けば日本に親父と住んでいて、母とシャロンと別で暮らすようになっていた。


 かすかに残る記憶では家族4人で仲良くこの家で住んでいたと思う。


「この家は変わらないな」

「家を建てたのはレイジが生まれるちょっと前だしね~」


 日本では親父お気にいりの狭い賃貸アパートだったから、住む分にはこっちの方がありがたい。

 確か……部屋もかなりの数があったはずだ。


 駐車場に車を駐め、さっそく外へ出た。


「よいしょ」


 同じ側からフィアナが車から降りてくる。

 車の降り方も品があって綺麗なもんだ。


 だが嫌な予感がした。


 フィアナが地面に足を置いた時、その足がゆらりと曲がる。


「あっ」


 フィアナは段差につまづいてバランスを崩す。

 フィアナは痛みを覚悟したのか目を瞑る。しかし……痛みなどあるはずがない。


「あ……」

「大丈夫か」


 足が不自然に曲がった瞬間、彼女が転ぶ予想をし、倒れ込む方向をカバーしたため腕で抱え込むことができた。

 お腹のあたりを抱えてるから変な所に触れてはいないしセーフだろ。


 軽く持ち上げて着地させる。


「あ、ありがとうございます」


 少し頬を赤くしたフィアナはお辞儀をし、離れて車のトランクの方へ行く。

 ……お辞儀文化は日本だけだと思っていたんだが……変わった子だな。


「うーーん! うーーん!」


 フィアナは俺の大荷物より大きな旅行鞄を持ちあげようとしているがその細腕ではどうにもならず、うーうー唸っている。

 このまま見ていたい気持ちにさせられるが……それはちょっとキモすぎる。


「どいてな」

「え?」


 フィアナの荷物を持ち上げて運んでやることにした。


「あの……レイジ、その!」

「力には自信がある。気にするな」


 玄関の前には段差もあるし、持ち上げる時よろけられても困る。


「もう……」


 フィアナはおろおろしながらも俺の後をついてきた。




 ◇◇◇



「レイジ、2階の部屋を覚えてる?」

「ああ、突き当たりのか。何となく」

「入学祝いでベッドとか机とか揃えておいてあげたから」

「ありがと、助かる」


 留学先の住む所が親のところっては素直にありがたい。

 親戚の家だと気を使うし、一人暮らしだったら物を揃える所から始めなきゃいけない。


 特殊な仕事をしている父にこの国で大成しているデザイナーの母。

 四条家は平民家庭だが、収入だけならこの国でも上位だろう。

 この家には何個も部屋があるし……恵まれてる方だと思う。


 ……よく分からん女の子がいるのだけが気がかりだが……まぁいいだろう。


「ふわぁ」


 日本との時差は3時間。

 飛行機の疲れで少し眠い。飯の時間まではまだまだあるから仮眠でも取ろう。

 母さんが用意してくれたベッドに寝転ぶ。

 疲れていたからか……すぐに意識が遠くなった。


 ……。



 ……。



 ふとした気配に意識を少しずつ取り戻していく。

 気持ちが良い。日本もサルヴェリアも気候としてはそう変わらない。

 王都サルヴェリアの気候は東京とほぼ一緒のため3月下旬だと薄着では寒い時期だ。


 しかし……気持ちが良い。

 ふとんのせいか? それにしても心地良い。

 背中、足、腕……違う。頭……そう、頭だ。


 撫でられてるような感覚。

 意識を完全に取り戻した俺は目を開く。


 そこには俺の頭を撫でる、実に嬉しそうな顔をしたフィアナの姿があった。


「あんた何やってんだ」


「ふえ?」


今回はあざと可愛いヒロインとなっております。

現時点で寝取られるとかはないので安心して可愛がってあげてください。

今作は今までの作者の書くストーリーと同じで8,9割 のんびりコメディ 1割シリアスくらいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ