風
今頃君は何をしているのかな
僕の知らない君はどんどん大きくなって
やがては僕のことなど忘れてしまうのかな
あぁそれでもいいさ
今ここにある君との記憶さえあれば僕は生きていける
君の瞳を真っ直ぐ見れないのは
その瞳の奥に写っているものを見るのが恐いから
ねぇ昔のことなんて覚えてなくてもいいさ
今こうして君と一緒に居られるだけで僕は幸せだから
時は僕らの間を優しくそして残酷に過ぎていった
もし君と僕の間に同じような時間が流れているとしたら
ねぇ君ももう分かっているのかな
やがては二人違う道を歩んでいくことを
その笑顔にどれほど逢いたかったか
その声をどれほど聞きたかったか
その小さな体をどれほど抱きしめたかったか
ねぇこんなに近くにいるのに僕の手は君に届かない
君の見つめるその先にきっと僕は居ないだろう
一瞬でも多くの君をこの胸に刻んでいたいのに
君との全ての記憶をこの頭から消してしまいたい
ねぇ僕らまた巡り逢うことが出来るかな
風が僕らを包み込む
あぁこの風にのってどこまでも君と行けたらいいのに
風は僕らだけを包んで
僕らだけの世界に辿り着く
ねぇ君の匂いが風になびいて僕を包む
あぁ君にいつまでも包まれていたいよ
このまま永遠に時を止めて欲しい
君を永遠に見つめていたい
どこまでも透き通ったその瞳に
いつまでも僕を写してほしい
ねぇ僕らまた巡り逢うことが出来るかな
君との日々が今ここに
永遠に
風