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Inchoate Life  作者: stupid&dumb
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Sweet Christmas

 齢を取るってのは複雑なもんで、小さい頃は年を取る度に、大人に近づいた気がして嬉々としていたが、老いてからは、きっと死に近づくカウントダウンが行われている感じで齢を取る度、なんとも言えない気分になるのだろう。まぁ、僕は高校生だからその感覚はまだ味わってないけど。

 日常は非常に退屈だ。毎日、 眠くなる授業を受け、家に帰ればネットサーフィンをするだけだ。しかし、その日々が人生で1日しかない「今日」という、奇跡を構成し、人生という素晴らしい「物語」を作り上げるのだろう。うん、こういうのは、おっさんになってから言うべきセリフだな。でも、とある漫画の登場人物もこう言っていた。

「日々、私たちが過ごしている日常は、実は奇跡の連続なのかもしれない」

と。

 今から、話すのは、ラノベにありがちな突飛な出来事やファンタジーでもなんでもない。僕——とあるしがない男子高校生 狭山 英人——が日々体験している、「未完成で不完全な日常」のことだ。


***


 街は、赤と緑の2色で埋められている。これが意味するのは、そう。赤いきつねと緑のたぬきではなく、クリスマスだ。流石は都心部というべきか、この大阪駅周辺には、カップルで溢れている。でも幸いなことに、今年はクリぼっちではない。4時過ぎに茨木で人と会う約束をしている。お前らとは違うから(震え声)。しかしリア充達が言う彼女がいるから勝ち組だなんて、早計な理論は果たして合っているのだろうか。僕にはまだ答えを出せそうにない。

 というわけで、大阪駅の8番のりば、京都線ホームだ。最近知ったのだが、JR京都線や宝塚線、神戸線ていうのはJR西日本の愛称で、関東とかの人には、あまり馴染みがないのだそうだ。などと、自分の知識を自分に自慢しているうちに、アナウンスが放送された。どうやら、3時32分発、高槻行きが2分遅延しているらしい。な阪関無と叫びたくなったが、周りに人がいるし、これ以上なんjネタ使うと、なんjから媚びていると煽りを受けそうなのでやめておこう。

 そして3時48分、定時通りに茨木駅に着いた。待ち合わせ場所は、イオンモール茨木なのでほんのすこし歩かなければならない。ちなみに、イオンモール茨木は、リニューアルをしたものの、やはりEXPOCITYに客を奪われてしまった。悲しいけどこれ戦争なのよね。

 歩くこと4分、待ち合わせ場所に着いた。しかし、ちょっと早かったか。流石に来てないなと思ったところで、噂をすればなんとやら、待ち人がやって来たようだ。

「ごめんごめん、ちょっと待った?」

「いや、ちょうど僕も今来たところ」

「満点の回答だね、英人くん」

彼女は、満足そうな顔をしていた。

彼女は古舘 依未、僕の同級生であり僕の彼女だ。僕には彼女はいないと思ってた人、ザマァァァー! 僕は、自分で言うのも恥ずかしいが、かなりの美形であり、そこそこには、モテるのだ。しかも、そこそこ運動も勉強もでき、そこそこ性格も良い。しかし、彼女のスペックは僕の比ではない。俺ガイルの雪○下陽乃とイメージしてもらっても、全然構わない。彼女を四字熟語で表すのなら、有智高才、秀外恵中、眉目秀麗、温和怜悧、才色兼備……逆に四字熟語の方が、足りなくなるぐらいだ。

 と、彼女自慢はここまでにしておいて、今日の予定はというと、映画を見てからご飯を食べ、どこかに行くつもりだ。多少、ノープランっぽさが出ているが、彼女とのデートは基本こんな感じだ。ちなみに見る映画は、空前の大ヒットを起こしている映画だ。この映画は、僕も彼女もすでにに1回見ているが、また見ようということになった。


***


 はっきりと言おう、やはり名作だ。伏線や時系列が考えられており、2回目でも飽きさせない面白さがある。正直言うと、この後の予定を考えながら見ていたので、ちゃんと見れていなかったが 、それでも感動させてくれた。そういえば、この世には映画を見た後、感想をすぐに言っていくタイプと、頭のなかで一旦整理するタイプがいるが、僕も依未も後者のようだ。

 映画を見た後、僕らはEXPOCITYに向かった。イオンモール茨木内にもご飯を食べるところは、当然たくさんあるが、この後の予定を考えて、EXPOCITYで食べることにした。フードコートで、ぱっとご飯を食べて、僕達は目的の場所に向かった。そう、その場所とは OSAKA WHEEL だ。高さ123mと日本一高い観覧車で、その頂点から眺める夜景はさぞ絶景だろうと思い、今日のデートの最後の場所をここに選んだ。今回は8000円を払いVIPゴンドラに乗ることにした。

 VIPゴンドラは高価な分、透明な床をスモークできたり、座席が白い固い座席から黒い革張りの座席になったりする。という説明を依未にした。すると、

「開業直後なら需要ありそうだけど、今乗る人居るのかな?」

という、謎の反応が返って来た。

「今日みたいな日には、需要があるんじゃないか」

「それも、そうだね」

僕達は、一体何の会話をしているのか……。

そうこうしている間に、僕達の番がやってきた。胸が跳ね上がるような感覚を覚えている。

 観覧車は、どんどん回り高度を上げて行く。やがて大阪を一望できるポイントに達した。目前に広がっていた景色は——なんと美しいのだろうか。うまく言葉で表現できないような、景色がそこにはあった。僕達は、言葉を失っていた。しかし、しなければならないことを思い出し、僕の言葉が静寂を破った。

「これ、クリスマスプレゼント。開けてみて」

「うん」

そして彼女は、それを開けた。その中に入っていたのは、指輪だった。

「はめるよ」

そう言い、僕は彼女の指にはめた。

「すごい、ピッタリじゃん」

「いつも手を繋いでいたから、感覚を覚えていたのかもな」

「ありがとう……。本当に嬉しい」

彼女は、ひとつひとつ言葉を噛みしめるようにして、そう言った。

「タラララタッタラ〜 ペアリング〜」

そう言い、僕はもう一つの箱を取り出し、自分の指にリングをはめた。

そして、観覧車が最高点に達したとき、 僕達は熱いキスを交わした……。


***


 彼女がいるから勝ち組だという理論は、どうやら間違っていなかったようだ。今日のことは、「未完成で不完全な僕の日常」の大切な1ページになったであろう。このことを絶対に僕は忘れない。








と、僕は頭のなかで妄想を描いていた。


 初めまして、stupid&dumbです。今回初めて小説を書き、投稿させていただきました。初投稿なので至らないところしかありませんので、どしどし至らない部分をご指摘下さい。

 さて、今回の作品如何だったでしょうか。想察されている方もいるとは思いますが、この作品はプロットを書かずに書いたものなので、話の筋がめちゃくちゃです。そしてオチも浮かばないので、どうしようかと考えたときに出てきたのがこのオチでした。全く面白くなかったとは、思いますがこれからも宜しくお願い致します。

 これにて筆を擱かせていただきます。私は、遅筆なので次話はかなり先になると思います。ここまで私の駄文をお読みいただきありがとうございました。

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