表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女の子になったらしたいこと  作者: 星野サミダレ
12/24

女の子になりました。5

「スミノフ」


「ん?」


「スミノフ」


あ、まずい。

これは確実に踏んだ。

間違いなく踏んでしまった。

サツキは必死に取り繕う。


「あ、あー!スミノフね!うん、いい名前だね!」


「今、なんかイメージと違う…って思ったでしょ!」


「いやいやそんなことは…思ってない…こともないけど…」


サツキは声にデクレシェンドをかけるように口ごもる。


「天国耳だから全部聞こえてるよ!」


「天国耳…」


きっと地獄耳の意味だ…。

天使だけにねってやつだ。

わざわざ考えてるのかなこういうの。


「名前のこと気にしてるのに、ひどいよ!」


天使は今まで向けていた視線を足元に落として、純白のスカートの裾をぎゅっと握りしめる。


「そうだよね!ごめんね!ほ、ほんとにごめん!」


サツキは子供のアイスを落としてしまったかのように誠心誠意、心から謝る。

それを聞き小刻みに震えて反応する天使。


「…フが悪い」


「え?」


聞き取れなかったのではない。

ただ単純に意味が理解できなかった。


「フが悪いんだよ!スミノまではまあいいよ。最後の一文字で大どんでん返しだってあるんだよ。なのにどうして?どうしてよりにもよってそこでフをチョイスしたの!」


知らないよ…。


「知らないよ…」


しまったつい声に出してしまった。


「そうだよね。知らないよね。そりゃ知らないよね」


どうしよう。

この天使…スミノフちゃん、急にやさぐれちゃった。

やさぐれスミノフちゃん…かわいい…。


「ん?」

天使が腕を組みながら、それでも可愛く圧迫している。

嫌だなぁこの空気、困ったなぁ。

とりあえずさっとフォロー入れてみようかな…。

少々面倒くさくなったサツキは、捨て身のフォローに徹することに決めた。


「いやでもほんといい名前だと思うけどなー!」


「ふんっ」


この程度では屈しないようだ。

何度もされたんだろうなぁこのフォロー。


「じゃ、じゃあ愛称考えてやるよ…!」


「え…?」


見切り発車で挙げた代替案が、予想以上に響いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ