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女の子になりました。4
「えー大丈夫だよー。ほら一人称わたしにしてみなよー!」
「え?」
「ほら早く!わ、た、し!」
「え…いやちょっとそれはまだはや…」
「何で?君が望んだことだよ?」
そうだよ俺。
これは俺が望んだことだ。
「わ…わたし…」
「ほら、もうどこからどう見ても女の子だよー」
「まだ慣れそうにないな…」
「大丈夫大丈夫ー!」
「そうは言ってもなぁ。まだまだ分からないことばかりだし…」
「あ、もしかして天使の力信用してないのー?」
天使がサツキの顔まであと手のひら1枚分というところまで顔を近づける。
「そんなわけない!」
「じゃあ少しは信用してよー」
天使はサツキに背を向け、少しずつ遠ざかっていく。
そっと天使が振り返ると不安げを絵に描いたような表情のサツキが立ちすくんでいる。
「あーもう!仕方ないなーもう少しだけそばにいてあげる」
「ほんとに!?」
「ほんとに!」
天使はお得意のぐーっサインを遺憾なくみせる。
どうやらほんとのようだ。
「ありがとうー天使!あ、天使っておかしいよな。名前教えてくれよ!」




