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二話目です・・・ありがとうございます・・・
彼女と初めて会ったのは
世界が終る
一週間前のことだった
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20××年、世界は滅びようとしていた
人類は怯えた
「いつ我々は死ぬのか」と
人類は嘆いた、暴れた、祈った
だが人類は
何もしようとはしなかった
世界が滅びるのを
ただただ怯えて待つだけなのだ
なにも、誰一人と“世界を救う”ことを考えては
いなかった
俺もそうだ
まだ充分に生きたわけじゃないが
別に滅んでも構わないと思っている
特別願いもないし・・・-----------
車の通らない道路の上で
雲の流れる空を見上げたまま
俺は一人
ぼそりと言った
「もう・・・どうにでもなれよ・・・」
「駄目ダヨ?」
「!?」
声は後ろから、急いで振り向く
声の主は、少し遠くにおり・・・
白髪、赤眼の俺と同じ年頃の少女が立っていた
「・・・・・・誰だ?」
俺は少女に問う
「私?私ハ“ミソカ”」
少女は微笑みながら答える
そして今度は
少女が俺に問う
「君ハ匠君ダヨネ?」
「?なんで知ってるんだよ・・・」
少女の微笑みが
黒い笑みに変わる
「見ツケタ、私ノ物」
「はっ?」
「匠君、私ヲ愛シテ?」
「えっ?」
「私ヲ好キニナッテ?」
「なっ・・・何言って・・」
「私ト 生キテ?」
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ここでもし俺が少女を無理にでも好きになっていたら
誰も死ななかったのかもしれないな・・・・・
<END>
ありがとうございました!!まだまだ続きます!!