っ学園
俺の名前は山中ゆらの。
顔はイケメン、性格も特に難はなく、両親、妹、皆健在で頭脳もそこそこだ。
まぁそこそこと言っても普通よりちょっと頭がいいくらいだ。
そしてつい最近、俺がいわゆるリア充という種族に属することになった。
彼女ができたのだ。
先日の事
「ゆらの君、ちょっといいかしら」
授業が終わり家に帰宅しようとしていた所をクラスの女子に呼び止められた。
誰かと思って見てみると俺のよく知る人物だった。
艷やかな長髪、端正な顔だち、胸は小さいがどこからどう見ても美少女だ。
一言で言うなら清楚や大和撫子の文字が浮かんでくる。
その子の名前は毛利蓮、幼稚園の頃から一緒で学校も小中高の全部同じ、性格はかなり難有りだが皆からは容姿端麗、文武平等ともてはやされる存在だった。
それに加え、蓮はかなりいいとこのお嬢様なのだ。
そして小学校の頃になんの因果か俺は蓮と主従関係(俺が下僕)を結んだのだ。
それ以降、10年近くの歳月を俺は連に下僕として扱わられた(蓮は高校に入ってもいまだ俺のことを下僕と思っている)。
そして俺は蓮に呼び止められ屋上に連れてこられた。
ちなみに屋上は俺たち意外に誰もいなかった。皆、部活やらバイトやら寄り道の事で忙しいのだろう。
蓮は美少女だが二人きりになっても長い付き合いのせいもあるかたいしてドキドキしない。
「なんだよ用って、ロケット花火の的になれとか言うなよ」
「いえ、ちょっと……」
俺が用を聞いたら、蓮はもじもじと両足をこすった。
その仕草は可愛いが騙されてはいけない。
さっき俺が言ったような残虐な事を笑いながら命令してくるのだ。
命令を拒否すると幼少の頃の俺が公園で放尿してる写真をばらまくと脅してくるのだ(最初に脅されたのは小三のころ)
そのせいか俺は蓮に恐怖心のようなものを常に抱いている。また残忍な命令を下されるのではないかと。
「俺、今日バイトの面接があるから早めにしてくれ」
もちろん嘘だ、本当は蓮の玩具にされる前に一刻も早くここから逃げたい。
「……また」
「…え」
蓮の発言に思わずへんてこな声が出てしまった。
「またそうやって、私の事避けようとする」
思わず体がギクッって効果音出てもおかしくないぐらい硬直した。
俺は慌てて弁解する。
「べ、別にそんなんじゃねぇよ。ただ偶然が重なっただけ避けてるつもりわないぞ」
「嘘丸出しね。私にはあなたが何考えってるか表情で全てわかるわ」
「嘘丸出しなのはお前だ!」