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魔物遭遇フラグが立ちました。

現実逃避をするほど執筆スピードが上がる。


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誤字修正

剣と魔術を習い始めてから1年、俺はもうすぐ6歳になる。


習いたいと強請ったのは3歳の頃だが、5歳まではまだ身体が出来ていないからという理由でやらせて貰えなかったのだ。


いや、魔術は杖とかの媒体が無いと発動しないらしいから、理論だけは教えてもらってたが。

でも実際に魔術の練習を始めたのは剣の稽古と同じく5歳なので、大して変わらないと思う。


だから5歳まではひたすら庭を駆け回って体力を付け、寝る前に瞑想をして魔術を行使するイメージトレーニングを積んでいた。


そのおかげかは不明だが、初めての魔術は3回目で成功。

一発成功とはいかなかったが、魔術の先生によるとそれでも凄く優秀らしい。


ただ、剣術には前世でも触れた事が無かったからイメージトレーニングのしようもなく、最初はへなちょこだった。

それでも転生特典か父の才能を受け継いだのか、この1年でメキメキ上達して行ってると思う。


まぁとりあえず、その話は今度しようと思う。


それよりも今日はずっと楽しみにしていた事がある。

それは、この世界に生まれてからの初めての外出だ。


みんな名前等から気付いていたと思うが、俺は今生では貴族の家に生まれた。

俺の父親は【アルノルト・フォン・クラウゼヴィッツ】といって、俺が今住んでいる屋敷がある【ミケーナ王国】の爵位の中で2番目に位が高い侯爵についている。


将来が保障されているといっても過言ではない地位はありがたいが、そのせいで今まで外出させて貰えなかったのでプラマイゼロといった所か。


屋敷は広いが、流石に3年も歩き回れば飽きる。

という訳で、今回は領地の視察に行くという父親に頼み込んだ。

親バカの割には中々粘り強く、最終手段である泣き落としを決行するハメになったが。


馬車の外に顔を覗かせない、常に自分と行動を共にする、という条件で了承を得た俺は、現在馬車にガタガタと揺られている。


うん、ケツが痛い。


たまに小説とかで見る「魔術の力で揺れを軽減し~」とか無かった。酔う。


窓の外を見て気を紛らわそうにも、今回父親の言いつけを破ったら次回以降の外出が難しくなるだろう。

「酔いました」なんて素直に言ったらそれ以上に遠出が困難になりそうだ。


酔いを悟られると今後数ヶ月間は不都合が生じる危険性が高いので、外面は何事も無い様に振舞っている。


俺がそんな努力をしている時、ふと頭にあの声が響いた。


『ピコーン♪魔物遭遇フラグが立ちました』


「魔物だとぅ!?」


出発して大分経った後に立つなんて、そりゃ無いぜとっつぁん!


「どうしたロベルト!?急に魔物なんて言い出して……何か怖い夢でも見たのか!?」


「えっ、あぁ、いや、その。夢というか……」


思わず出してしまった声に向かいの席に座っていた父親が反応してしどろもどろになる。

父さん、俺のどこが寝てるように見えたんだ。目かっ開いてたんだが。


と、何と言えば良いか迷っていた時に、御者(ぎょしゃ)の人が叫ぶ。


「っ、あれはナイトゴブリンの群れだ!」


「何!?」


……あはは、回避失敗。


まぁ、護衛の人も居るから大丈夫だろう。




そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。


危機管理能力が薄かったらしい。

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