天才児フラグが立ちました。
意外と早かった更新。
現実逃避ともいう。
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主人公の名前変更しました。
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誤字修正。
転生してから、もうすぐ三年が経つ。
俺は今世で【ロベルト・フォン・クラウゼヴィッツ】という名前を付けられて、そりゃもう大事に育てられてる。
この時点で分かっただろうけど、俺が生まれたのは日本じゃなかった。
というか、地球ですらなかった。
転生したばっかの時、羞恥プレイに堪えつつ聞いてた親の会話に、ちょくちょく【魔物】とか【魔術師】とかいう言葉が出てきてたんだよね。
つまり、ファンタジーな世界に転生したっぽいって事。
何というテンプレ、って思ったけど、それよりも大変な事に気が付いちゃったよ。
魔物がいるって事は、つまり前の世界の日本より死亡フラグが立ちやすいって事だよね。
これ、自分の身を守る力とか手に入れないとヤバくない?
いくら事前にフラグが分かるっていっても、それを回避出来なきゃ意味無いし。
例えば、俺が今住んでる場所に【魔物襲来フラグ】が立ったとすると、生き残る為の選択肢は【迎え討つ】か【逃げる】の二択。
逃げるにしても俺はまだ子供だから誰かの力を貸して貰わないと難しい。
でも、魔物が来るって分かってるのは俺だけ。
大人に報せようにも子供の戯れ言だと思われるだろうし、その場合逃げるのはきっと間に合わない。
そうすると必然的に迎え討つ事になるだろうけど、俺は別に自ら進んで戦うつもりは無い。
ただ、腕に覚えの有る人が迎え討つとしても、ちょっとした隙に俺も魔物に襲われるかも知れない。
そういう時に備えて、護身術的なものは必要だと思う。
と、いう訳で。
「ぱぱー」
「どうしたロベルト。パパはここだぞー」
「まじゅちゅ(魔術)ってなに?」
舌が回らないのは仕方が無い。
だって幼児だもの。
「おぉっ、ロベルトはもう魔術に興味が有るのか!流石パパとママの子だな!」
……こういうのを親バカって言うんだろうなぁ。
「あー、でも困ったな。パパは魔術が使えないから上手く説明出来ないな……」
まぁ、確かに誰でも使えるとは思ってなかったけど。
でもそっか。
「ぱぱ、つかえないんだ……」
「!」
何か残念。
両親共に高名な魔術師の、サラブレッドってのに少しだけ憧れてたから。
厨二病は卒業はしたけど、せっかくファンタジーな世界に生まれたんだから多少の憧れは許容範囲だよね。
「ろ、ロベルト!確かにパパは魔術は使えないけど、剣の腕は凄いんだよ!それに、魔術ならママが使えるから!」
「え、ほんと?」
それもある意味サラブレッドって言える気がする。
両方極めた魔剣士とか、なれちゃうかも?
「ぱぱ!ぼく、まじゅちゅもけんもならいたい!」
「っそうか!よし、パパに任せなさい!」
『ピコーン♪天才児フラグが立ちました』
おぉっ、何か幸先良い感じのフラグ!
『ピコーン♪厨二病再発フラグが立ちました』
は……!?何か嫌なフラグが一緒に立っちゃったよ!
まぁ、この世界だったら危害は無い……はず。
一応、フラグ回避の方法は考えておこうかな。