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閑話:変態遭遇フラグを回収しました。

お久しぶりです。待っていて下さった方は、有り難う御座います。そして申し訳ありませんでした。


単位を気にしつつテストや学園祭がやっと終わりましたが漢検と受験勉強に追われています。夏休みは更新を早めたいです。



今回は初めて(?)ロベルトの容姿に触れています。


※変態注意!

???視点


「まっ、誠に申し訳ありません!」


目の前で片膝を着き、顔を青くして謝罪しているのは私の部下……だった、ゴミ。


「アンタ、謝れば済むと思ってるわけぇ?うちに役立たずは要らないのぉ」


顔も身体も良かったのに残念だけど、と呟いてから良いことを思い付いた。


「本当はこのまま消しても良いんだけどぉ……アタシのペットになるなら、良い生活させてあげるわよぉ?」


そう言って役立たずの顎に手を掛けそのまま唇に親指を這わせると、役立たずはさらに顔を青くしてガタガタと震え始めた。


「んまぁっ、何よその反応!失礼しちゃうわ!……やっぱり、今すぐ消すわ」


頬を膨らまして手を放し、服の中に仕舞っていたナイフを取り出して役立たずの左胸に突き刺した。


返り血がお気に入りの服に付くのは許せないからナイフを抜く事はせず、元部下を放置してその場を離れる。



「……あらぁ?」


役立たずの失礼な反応に苛立ちを残したまま草原を横切って王都へ向かっていると、小型の、けれど造りのしっかりした馬車を視界に捉えた。


きっと少し儲けてる商人か、お忍びの貴族ね。


そう当たりを付けて馬車を目で追っていると、窓の下側から金色の何かが覗いた。


遠見の魔法で視力を強化して目を凝らし、その金色が子供だと気付く。


金色に輝くサラサラの髪、子供特有のつぶらな碧眼に、スッと通った鼻筋。


鼻から下は窓枠に遮られて見えないけれど、きっとふっくらとした唇と丸みを帯びた輪郭が隠されているに違いないわ。


「いやぁん、かわいぃ~!」


アタシ、あのコに一目惚れしちゃったみたい。あのコが欲しくて欲しくてたまらない。


……欲しいなら、奪っちゃえば良いのよね。


「我、己の欲を満たす者なり。我、欲するは生けし屍。意思、欲望、情熱、我はすべてを刈り取る……って、あらまぁ」


馬車を目で追いながら《傀儡の術》の詠唱をしていると、金色のあのコは一瞬目を細めて視界から消えた。


私の魔力を感じて隠れちゃったのかしら。

あのコ、ずいぶんビンカンなのね!


んー、別に見えてなくても傀儡の術は完成するんだけど……


隠れたあのコの様子が気になって、遠聞の魔法で聴力を強化した瞬間。


『チッ』


と、小さな舌打ちが耳に届いた。


ゾクゾクとした何かが背筋を抜けて行く。


怯えてるかと思ってたのに、これは確実に私に対して苛立ちを感じてる。


……従順なコも可愛いけれど、反抗的なコを調教するのも愉しいのよね。


「傀儡にするのは止め、ね」


そう呟いて遠見と遠聞の魔法を切り、飛行魔法で一気に馬車に近付く。


「本来は右へ進むこの道を左へ進みますと少々遠回りになってしまいますが、よろしいでしょうか?」


「うん、それで良いよ」


遠聞の魔法を使わず声が届く範囲まで来ると、そんな会話がされていた。


「畏まりました。それでは到着次第お知らせしますので、坊っちゃんは中でお休み下さい」


「分かった、ありがとう」


初めて耳にする金色のコの高く透き通った声と、近くで見る予想以上に美しい顔に胸がときめく。


金色のコが馬車の中に戻ろうとしているのを見て、慌てて馬車の傍に降り立って声をかける。


「あらぁ、わざわざ遠回りしてドコへ行くのかしらぁん?」


このコは私のペットにする。

そう決めたんだから。


「そんな時間があるならぁ、アタシとイイコトしなぁい?」


絶対、逃がさない。

ロベルトがゾクゾクして出した呻き声は、変態がゾクゾクしていて聞いてませんでした。


よって、変態は会話などからロベルトを反抗的で冷静な貴族の坊っちゃんだと思っているようです。

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