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4 富士山登ります

ユーゾーさんの修行は毎日続いてます。


今は星切りです。袈裟に切ってすぐ刃を返しそのまま斜め上に切る。


でそのまま、水平に切ってそこから左右どちらかに切り下げすぐに切り上げる。 


最後に突き


こうすると星の一筆書きが出来ます。

進みながら、下がりながら、その場でを行っています。私も学生時代は居合と剣道をかじったもんで分かりますが、とても理にかなってます。


◾️◾️◾️


それから二年経ちました。

(ふざけんなこのクソじじい!)

「これでもう思い残す事はない・・・」

(そりゃそうだろう!)

ユーゾーさん昨日の夜、突然倒れました。

「今晩がヤマですな」

(カーカー先生!本人の前で言うか!)

「山と言えば村長の故郷の山はなんて山かの?」

(えっ何!?そこなの?死ぬ間際で気になるポイント?)

「富士山かな?」

「それは良い名だ!わしの死後、村長はぜひ登るが良いぞ!」

(何それ嫌なんだけど!)

ユーゾーさんはポックリ天に召されました。合掌。


◾️◾️◾️


ずーっとユーゾーさんのお墓がモニターに映ってます。切り替わりません。

(これ富士山登らないといけないやつか?おいジジイいい加減にしやがれ)


富士山登山の準備です。

昔、登山もやってたので押し入れをあさりその時の道具を引っ張り出します。

スカルパの登山靴はしまい込むとダメになるので普段雨、雪用で使っていました。


5月末とは言え富士山は8合目あたりから雪のはずです。この時期は風も強いはず。

ヘルメット・アイゼン・ピッケル・ツェルトを準備。水を3リットルの途中でエネルギー切れにならないように行動食の大好きな一口羊羹を20本。GORE-TEXの雨具。コンパクトになるダウンジャケット。100円ライターにバックナイフのレンジャーで柄が樹脂の軽いモデル。

タオルとインナーは汗を外に出すやつ。靴下はメリノウール。後は色々な薬。

コレをオスプレイの軽量リュックに詰め込みます。


後はおにぎり買っていけばいいでしょう。

登山5日前からマルチミネラルのサプリメントを取り始めます。ミネラルや水分不足で脚がつらないように準備です。

ユーゾーさんのおかげで?

部屋でゆっくり引きこもれません。とても迷惑です!


トヨタパッソのレンタカーを借り神奈川の山北で一泊です。旅館の人には西丹沢に行くと思われてました。


宿帳の職業覧に[無職]と書いたら女将さん黙って「とう宿泊施設は料金先払いになります!」っとソッコーで言いました。知ってるわ!無職上等や!かかってこいや!ですよ。それからもそっけなくてムカつきましたわ!

翌日は朝早くムカつき旅館を出ました。

富士宮口に到着してコンビニのお弁当をゆっくり食べました。あんな旅館のご飯よりよっぽど落ちつけます。


1時間ほどゆっくりし、標高に身体を馴染ませて登りはじめます!


やっはり8合目からは雪でしたねー。

アイゼンを付けピッケルを持ちゆっくり登って行きます。4時間30分ほどで頂上に着きました。


頂上は眺めいいぜ!

・・・いえ、嘘です何も見えません。

ガスってます。


おっ!光の輪ができました!

来迎(らいごう)です! 

来光(ごらいこう)ではありません!

(あれは日の出ですからね)

いわゆるブロッケン現象ってやつです!!

感動ーーーーー


・・・なぜか意識が遠くなっていきます。

あれ?

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