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プロローグ
ずっと前から知っていた。
私、シャリアン・ルヴェータ公爵令嬢の婚約者、
皇太子のクレイン・アルテンド様と
私の妹、マリアン・ルヴェータが隠れて会っていたことを。
あるお茶会で、輝く黄金の髪と澄んだエメラルドの瞳を持った美男子と美しい銀髪にサファイアの瞳を持った美少女が一緒に入場した。
それは紛れもなく私の婚約者と妹であり、私はエスコートをされなかった。
つまり、そういうことだと思った。
参加者もヒソヒソと噂話を始めた。
しかし、私は傷つきはしない。
だって、
「やっとくっついたのね!!」
私はそれを望んでいたから。