戦闘開始??
戦闘開始???
(((ツッ ツッ ツッツッ ツッツッ)))
スライムが一匹あらわれた
そして、足に張り付いてきた!!
頭の中では超有名国民的RPGゲーム戦闘曲が流れてる。
ファイヤーアローを・・・
「あんた! なにしようとしてるのよ!!」
ビビはスライムを庇うように抱き着いた。
流石魔法使い、魔法の発動を感じ取ったようだった。
ダイスケの足についたスライムを守るように抱きかかえて、
ダイスケの顔を見上げて睨んだ。
ビビちゃん、その態勢、ちょっとマズイ・・・
跪いて股間の位置で上目使いで睨んで口を開けてる(叫んでる)・・・
俺のデブ腹のせいで丁度いい感じのアングルになってるよ~~
ビビは上を睨んだ眼を恐る恐る真っ直ぐにした。
((((「きゃーーー」)))))
そして反射的に手で自分から遠ざけようとして右手を押し出した。
ぐにゃ とした感覚、
「えっ」
握ってしまってる。
(((うおぉーーー))))
白い光が見える・・・
声が聞こえる、
皆が呼びかけてくれてる??
はっと 目を覚ました。
死んだの?
俺、死んでしまったの初日の初戦闘??
で??
え、味方の少女に股間を潰されて死んだの・・・
死にたい、いや、マジで死んだんだけど・・・死にたい。
「根性」?のスキル発動だよね?
美女二人が喧嘩してる。
「男性の下半身は急所ですから、
あんなダメージ与えるなんて何を考えてるですか!」
レイは真っ赤になって問い詰めてる。
「急所の事ぐらい知ってるわよ!
処女の癖に男の事はわかってるアピールはやめてよ!」
レイさんのカチンて音、今周りの人間皆聞こえましたよ・・・
急所は玉の方で竿の方は逆に強烈ダメージはウエルカムですよ、
それで昇天できますよ。
別の形で昇天しましたけど・・・
二人とも男性の事わかってない気が・・・
「ダメージを与えるつもりはなかったわよ!
アイツ街中で攻撃魔法使おうとしたのよ!!
しかもスラリンを殺そうとしたのよ?!?」
スラリンって名前つけてんのかよ・・・
怒りと恥ずかしさのせいか顔が真っ赤で目に涙まで浮かべて抗議してる。
「それはそうだけど限度があるでしょう、
そのせいで私があんなところにヒールをかける羽目に・・・
途中であんなにおおっ・」
「レイだって殺しそうになったたじゃない。
ヒールっつても。
あの時出来るのレイしかいないしヒールは気持ちいいからって、
ケンもいってたじゃん」
「そこまで!!」
ケンの鋭い声が空気を凍らせた。
「それではダイスケさん説明してください」
ケンは少し怒った様な口調で言った。
「スライムに襲われたと思って、
攻撃魔法を使って自分の身を守ろうとしました」
「スライムの名を知っているという事はダイスケさんの世界に居たんですよね?」
「私達の世界ではスライムの様な生物は1mmぐらいの小さい虫です」
「只、物語の世界では人ぐらいの大きさがあり、
人を襲い溶かしてしまう怪物で剣や槍が効かない敵と思われてます」
「だから魔法で攻撃しようとしたという事ですか?」
「ハイ」
「わかりました」
「この世界では街中で攻撃魔法は禁止です。
戦争以外は解除されません」
「そして、
それが発覚した場合は連帯責任でパーティメンバーも処罰されます」
「え、そんな凄い罪になるのですか?」
「凄い罪?」
「罪の重さの事ですけど・・・」
「罪に重さは無いです。罪は罪です」
この世界はギルドカードがあり罪を犯せばギルドカードに現れる。
盗みをすれば盗賊、人を殺せば凶賊、詐欺行為だと詐欺師になるそうだ。
ギルドカードは神が認定で絶対であり不正は出来ない。
神は全てを見ていて、
啓示や神託を与えて、
奇跡を起こす、
それを人は皆、受け入れて信じている。
事実として力と存在を表しているので疑う方がおかしい。
神の目のギルドカードがあるので犯罪は殆ど滅多に無かった。
大小を問わず誰も盗まないし騙さない、
皆、ルールを守るが当たり前の世界だった。
犯罪者はどこでも相手にしてもらえない、
ギルドカードが無いと生活出来ないはそういう意味だった。
「素晴らしい世界ですね。
私たちの世界では罪は人が裁きその大小で罰せられます。
ですから不正、騙しあいは無くならないです。
恥ずかしい世界ですね・・・
まさにイノセントワールドと呼ばれてもしょうがないです」
「分かりました。
今回は魔法発動しなかったしスライムは無事でしたし不問にします」
「しかし、今後何かする時は街中、
ダンジョンを問わず必ず言ってからにして下さい。
手遅れになってからでは困ります」
「無詠唱は戦闘では作戦指示が判らず困るので、
自己判断でかける時は呪文名を言って下さい」
「はいお約束します。申し訳ありませんでした。」
ケンはビビに視線をむけた。
「わかてってるわよ・・・瀕死にしてごめんなさい・・・」
横向いて言ってるし・・・あれ?
「えっと・・・説明しづらいのですが・・・
瀕死では無く死んで復活というスキルですから、
そのギルドカードって 大丈夫ですか?」
((((「えぇーーーーーーーーーー」)))))
皆、絶叫の驚きだった。
ビビは慌ててカードを見た、そして全身脱力して
「あーー良かった、凶賊でない。本当によかった・・・」
泣いてる
「ダイスケさん説明を」
ケンさん怖い、目が・・・
根性のスキルを声明文を一時一句違えずに読み上げた。
「HP0は厳密には死と違いますよ」
静かにレイは言った。
三人は驚いた。
「HPは1とか2とか数字で表示ですが厳密には小数があります」
3人は あっ そう言えばとの表情をした。
「HPがゼロでも死んでいない事があるんです、
教会の仕事で人達を大勢治療した時に、
ギルドカードでHP0の人でも鼓動があったり、
目にまだ動きがある場合は回復は効きます」
「これは私も体験してるし回復職の方なら皆知っている事です」
「ですからHP0と言うのは死で無く、
HPを0にしたからってそれが相手を殺めた事にならないので、
凶賊が付かないと思います。」
「ただ、その奇跡の力が発揮せず、
HP0で死が訪れたらビビは凶賊になっていたと思います」
三人は真剣な表情で考えてる。
不味い、もう駄目だこれは追い出されると俺は感じた。
完全に失敗した、
人と仲良くするは苦手、
俺は人と上手くやれない。
頭の中でグルグルそんな考えが渦まく。
こんなにいい子達なのに若くて俺の半分しか生きてなく、
素直で優しく善人の人達・・・
申し訳ない・・・
「全部僕の責任です。
ビビそしてダイスケさん許してください」
リーダーのケンの謝罪にダイスケは、
『え、それは違う』と喉まで声が出かかった。
「ダイスケさんは全部、今まで質問した事に正直に話してきた」
皆を真剣な顔で見渡して。
「最初から違う世界から来た、
こちらの世界はわからない何故か奇跡、神から授けられた力がある」
「信じてると思っていたが考えてみれば、
この世界の事を知らないのだから、
子供と同じで社会の常識やルール注意をしておくべきなのは当たり前で、
外見が・・年齢があるのでつい忘れてしまいました。
ちゃんと違う世界から来たと言っていたのに・・・」
「ちゃんとレイに言ってHPを回復させるはセオリー、
LV1で瀕死なんだからそのままで済ます何てどうかしてる、
これがシークやビビ、レイなら今のレベルでも回復させて・・」
「HPが7しかなく、
その後17になったと聞いた段階で回復役の私が・・・」
「ケンさん、レイさん、私が回復すると言ってMPを使わず、
一回だけしかしてないのだから私が悪いです。」
「はい、わかった、みんな悪くないし、
もう、俺様が全部許してやるよ!」
シークは突然、唐突に笑顔で言った。
会話の流れも強引に終わらせた。
最高の笑顔だと思った。
掌を上にして突き出した。
ケンも手を突き出しその上に重ねた、
レイもその上に重ねた、
ビビも、
そして、俺も同じ様に掌を上にしてその上に重ねた。
「一人は4に・・5人の為に五人は一人の為に!」
((((((ここで間違えるかーーー)))))
4人のツッコミが入る。
「4人がつい、癖になって」
シークはペコペコ俺に頭を下げる。
「この流れでないわーー」
「折角、シリアス場面が台無し・・・」
「ふふふ」
仲間が出来た、何か間違いない気がする。
ボッチじゃない、俺は。
八つの重苦の「ボッチ」が消えた。
「ところで後一つ重要な事。
絶対に覚えておかなければいけないこの世界の重要な秘密よ」
ビビは恐ろしいほど真剣な顔で迫ってきた。
スライムは神が与えた恵みと言われて大事にされてる。
スライムは雑食で何でも食べる。
残飯、糞尿、死骸、毒や劇薬、全ての有機物を食べて。
成長増殖してそして分裂し。
その体は殆ど水分でそれは肥料になった。
毒や劇薬は分解され分解されない物や無機物は糞として排泄された。
水も排泄され完全純水なので飲料水として使える。
上部に水疱ができるので、
大きくなり排出前に抽出すれば飲料水が手に入る。
街中や人の暮らしで飼われるスライムはベビースライムと言われ、
30㎝程の水球の様なもの。
移動の時は下半分がつぶれてアメーバ移動する。
消化は酸で行うが人の皮膚を溶かすには時間はかかり、
黙って溶かすに任せるは死体か赤ん坊くらい、
壁を登れないので赤ん坊はベビーベットに入れておけばよい。
足に絡みついても簡単に引きはがせる。
生きた物で捕食できるのは勝手に飛んできて体についた虫か
偶々、進行方向に居た地面を這う虫だけ、
捕食と言うか襲うとか逃げるとかは無い。
知能が無い。
ただ体内に取り込まれた物を消化し、
消化する物が無ければ移動し移動できなければじっとして、
栄養が無くなると餓死する。
栄養が多いと成長し40cm球ぐらいで分裂、
半分になり成長とまさに単細胞生物だった。
家に置ておくだけで勝手に掃除して、
残飯食べてくれ、
足や手をわざと中に入れその汚れた有機物、皮脂を食べてくれる
体 股間 お尻など綺麗になる。
水いらずですぐに綺麗にしてくれる。
トイレはスライムでして更にお尻に付いた残りをも綺麗する。
というかスライムボックスが複数ある処がトイレといってよい。
使わない時はスライムボックスに入れておけばよい。
スライムボックスは40cm立方の箱。
そこにに入れれば大人しくしてる。
木、骨は時間をかければ溶かせるらしいが他の養分があるなら、
簡単に消化できるものを先に消化するので木箱でも問題ないし、
スライムボックスは椅子、踏み台、重ねて棚、机として、
日常生活の中で使える。
増えるとボックスに入れておけば箱を溶かす前に餓死して肥料水となるし、
何にも問題ない。
慣れれば恐ろしく快適で上下水道いらない。
鼻紙、テッシュいらない。
掃除道具いらない。
風呂いらない。
洗濯いらないと凄く役にたつ。
叩くと水球の様になり表面が固くなる性質を理解すると持ち運び、
抱っこもでき夏はひんやりで気持ち良い。
これらを しっかりと説明された・・・
ビビお前どんだけスライム好きなんだよ!!
「スラリンはビビのスライムなの?」
ふと疑問に思い聞いた
「なんで男子の部屋のスライムがあたしのなのよ!」
え、何故怒る???
四人は視線を泳がし赤い顔をしてる・・・
えっと、あれテッシュと言ったけど、
うちらの世界でも中世にはないし、
さっきの説明だとテッシュが存在するのこの世界だと不自然だよね・・・
言語を選択でスキルで言葉を理解してるのだから、
日本語のニュアンスも正確に伝わるって、
これ神様の完璧変換とするまさに神変換なら、
鼻紙がありテッシュがあるなら、
それって一人で寝床使う物って意味ですよね~~
若いですもんね~~~~
ってビビさん恋人はスライムなの!?
憐みの目で観ってしまった。
「なによーー!」
ビビは不穏な空気を感じて叫んだ。
「大体、スライムはみんな持ってるのが普通よ!ほら」
そう言ってビビは肩から下げていた、
バックパックと別のバックを開けて見せた。
青い半透明のスライムが其処にいた。