ギルド
ギルド
魔法陣はダンジョンの最初の入り口にあり直ぐに外に出られた。
ダンジョンの出口には兵士の警備所があり警備兵が配備されていた。
警備所は小さな砦の様で上から弓をかけれるようで、
兵士が上のところで待機している。
頑丈な門がありダンジョン出口を塞ぐように城壁があった。
横は切り立った断崖でここから出るには砦の門を通る必要があった。
当然とは言えば当然なのだろう、
危険な魔物が溢れて町や村を襲ったら大変なのだから。
そして、砦にはダンジョンに入る冒険者を管理、救助の連絡の役目もあった。
ダンジョンに入る冒険者は一度必ず、ここで入った時間、
予定退出時間、人数、目的を記載してもしもの為に備えた。
只、救出、捜索をするわけでなくギルドに連絡するだけなのだが。
それでもありがたい事だった。
あと近年になり毒の治療も無料で行われた。
これは初心者が毒で死ぬ確率が多くその救済措置としてだったそうだ。
毒はLV3の回復呪文でしか治療できず、
序盤のモンスターはそれを使う物が多かった。
序盤で調子にのって奥まで行くと帰りが毒で体力が尽きてしまう、
初心者の死亡率が高いのは色んな意味で問題となるので、
国が救済措置として毒だけは治療していたのだった。
パンツや靴は当然、救済されるはずも無い・・・
砦で手続きを済ませて皆で町に向かった。
明け方になり空は更に明るくなり星はもう見えなかった。
素足はそれで攻撃できる程だから歩くのは痛くなかった。
考えてみれば自宅では裸足で歩いてるのだ、
慣れればどうという事は無く歩けた。
歩きながらケンが説明をしてくれた。
まずギルドで登録してギルドカードを発行してくれないと仕事にも就けないし、
宿も取れない色んな施設に入れないし、
まず暮らせないらしい。
更に冒険者登録出来ないとパーティに入れない、
職業を選択出来ないとなり、
ギルドカードでパーティに入れないと一緒に居ても経験が入らないのだそうだ。
しかし、それよりもまず真っ先にしなければならないのがパンツだった。
先ほどの壁ドンキックや頭髪炎上の折も結構出ていたそうだ、
女性陣もかなりガン見していたとこっそりシークが教えてくれた。
あー恥ずかしい死にたい。
自分のその光景を客観的に想像してみるとホンとヤメテ欲しいと思った。
だから砦で手続きをしてる時に兵士に
「首を折り瀕死になったので包帯があれば欲しい」
と話かけてみた。
勿論、女性にビンタされての事とは言う筈も無い・・・
かなり丁寧に必死に頼んだお陰か、
ただで2m程包帯を貰っていたのだった。
「少し、待って下さい」
と断りを入れて。
木陰に隠れて首に巻いてた包帯をほどいて端を持ち腰に巻いた、
そして腹の前で結びその結び目を後ろに回し、
残りの長い包帯を股の間を通して前の紐部分を通して前に垂らした。
フンドシの完成である。
ピッと音が鳴った。
メニューを確認すると
スキル欄に?装飾品作成?が表示されていた。
装飾品作成 : 新しい装飾品を作成する能力。
(指輪、首飾り、服などの装飾品)
装飾品補修、装飾品合成、装飾品強化を統合した技能
成程、補修や合成&強化って、直したり、合わせたり、強くするより、
この世界に存在しない物を創る方が格段に難しいもんだもんな~~
だから「装飾品作成」は全ての統合技能なんだ。
しかし、6Pってレベルアップしないと覚えれない。
まーそれだけ最初から覚えれるのがチート力が高いとも言えるが・・・
「おまたせしました。」
ご機嫌な調子で浮かれて話しかけた。
「どうしたのですか?」
「立ちしょんだろ?」
「下品、最低ー」
「いやいや、違いますよ! これ見て!」
この世界に存在しない物を創造した喜びにローブの前をはだけさせた。
「「きゃーーー えっ!」」
女性陣は叫びながら凝視していた。
「なにこれ?」
「下着を作ったのですか?」
シークとケンが尋ねた。
「私の世界の昔の下着です。どうでしょうか?」
「どうでしょうかと言われても・・・」
「ダイスケさんそれ恥ずかしくないですか?」
「露出狂の変態」
「・・・・・」
チートスキルが出た事で舞い上がってしまったが・・・
コートは開けさせ、
(透ける、幅狭い)
包帯のフンドシ一丁の格好って、
日本でも通報レベルの変質者じゃん!
「すいません、舞い上がってしまった。
恥ずかしいです、消え去りたい」
装飾品製作の技能を発現させて、
その素晴らしさにと散々、言い訳のような説明をして。
男性陣は何とか理解してくれたみたいだが・・・
女性陣は話しかけるなオーラが出まくっている。
異世界で女子とハーレムとか妄想していたが、
これじゃ好感度多分、最低にまで下がってるだろうな~~
序盤からリセット出来ないかな??
死んだらどうなるのか?
本当に終わりで存在が消滅だとそれは絶対にやな事だし、
それを試す勇気は当然持ち合わせていなかった。
トボトボ歩いて町に到着した。
町は中世の城塞都市の様だった。
周りを掘りで囲み、城壁、矢を打つ為と遠方を見る塔が四隅にあった。
ダンジョンから道の半分はその外周を周っている道だった、
それが故に魔物が現れる事は滅多にないと思えた。
城壁から矢が届くし城には兵士が居て巡回し砦と交代して治安維持をしているとの事だった。
入り口は大きな門で門番がギルドカードを確認していた、
当然無いのでその旨をケンが説明して、
本人(俺)が武器を持ってないを確認されて、
「ギルドでカードを造りで不都合があればギルドで処分してくれ」
と言われて通された。
城に入ると人で溢れていて市場の喧騒があり、
商人と思われる人達が行きかっていた。
一行は入り口から割と近い場所にある大きな建物に入った。
看板に「冒険者ギルド」と書かれていた。
他の看板も含めて文字は全て見た事の無い物だったが読む事が出来た。
髪様、いや、神様ありがとうございます。
とチートスキルを感謝した。
「こちらの人を冒険者登録したいのですが、
どうも記憶を失ってるいるみたいらしく未登録と本人は言ってるのですが」
「それはちょっと変な話だな」
「ええ、でも登録してみればわかる事かと思ったので」
「まーそうだな」
いかにも厳つい傷顔の中年ヤクザ風の受付さんはギロとこちらを睨んだ。
「ギルドに加入するなら登録する必要がある。」
「犯罪者である事がわかればこのまま衛兵につきだす。いいか?」
ダイスケは勿論、頷く
さっき(変質者の露出)の行為は犯罪なのか?
あーーーしまった。
何であんな事をーー汗が出てきた。
「ギルドに入ったら犯罪はご法度だ。
逮捕されて刑が確定すればギルドから当然脱退になる」
頷く
「最初Fランクから始まりSが最高だ。
依頼を受けて仕事をこなせば良いがさぼると下がり頑張れば上がる、
Fだと一ヶ月以内に依頼を成功させないと会費再徴収となるから気をつけろ」
頷くしか選択肢は無いと思う・・・
「登録料は銀貨一枚だ。ここに名前を書いてここに血を垂らせば完了だ」
「字は書けるか?
そうか、名前は正直に言った方が良いぞ、
何か不正があれば分かるからな」
「血はこのナイフを使いな。一滴でいいから」
名前を正直に書きナイフで指を刺して血を垂らした。
小さな魔法陣に乗ったカードは光を放ち、
やがて光が落ち着き、魔法陣も光を失った。
「ほら、出来上がりだ」
「問題はないな」
「冒険者ギルドに加入を歓迎するぜ」
「早速見せて貰っていいかな?」
「あ、ハイどうぞ」
4人は興味深々で覗いてきた。
ギルドカードを見せた、
1423・9・11 8:34
キシ ダイスケ / LV1 人間族 オス 39歳
職業 : 格闘士 僧侶 火精霊士
HP 5/17
SP 7/7
MP 5/7
力 17
体力 17
知力 7
魔力 7
素早さ 17
器用度 7
運 7
メニューを使ったより簡易版となってる。
スキル、称号は無いので其処ら辺は、
各職業の能力と考えられてるのは納得できた。
時計と方位が表示されてる、
全ての人間がこれを持って時間と方位が把握できるは凄いと思った。
「HP7じゃないじゃないですか!!」
真っ先にレイが叫んだ。
「その後に格闘士を選択したらHPが10あがったんですけど・・・」
「そんな・・・」
「格闘士を選択するとHPとかが増加するのですか?」
「あ、ハイ、HP、力、体力、素早さが10上がりました」
「・・・」
「そうなると全ての数値が7だったという事ですか?」
「はいそうなんです。 何か意味があるのでしょうか?」
「7はこの国、王国では神聖な数字とされています。」
「ええ、7女神に魔王を倒したパーティも7人ですから、
この国の人間なら常識です」
わ~~ありがち
「ダイスケさんの国では?」
「ええ、私の国でも7は幸運を呼ぶ数字と言われています」
「格闘士の能力上昇は有名では無いのですか?」
「それは・・・ケルナグール大陸でそのような職業ある事は知っています」
「ここではちょっと聞かないし王国内には居ないじゃないかな?」
「そうね、帝国まで行けば流れて着た人間居るかもだけど」
そうかスキルで覚えなく職業で選択し師について覚えるのだから、
教える人間自体が居ないとレア職業になるのか?
「なんにしてもこれでダイスケさんの話が信じられました」
「えっそうなんですか?」
ケンは笑って言った。
「知力が7だと僧侶、火精霊士は選択出来ません」
レイが補足するように説明した
「ギルドカードで15以上の知力を表示しないと僧侶、火精霊は無理です」
「つまり、完全に規格外ですから、
信じられない話ですが信じる以外に筋は通りません」
「俺はその全部7なのに恥ずかしがる素振りが無い事でもう確信したよ」
シークさんありがとう
「あれだけ股間を見せつけ変な下着を喜々として露出して。
この世界の普通の常識でないさ」
シーク・・・
「頭髪も男性シンボルも規格外だしね」
え、勇者さん下ネタ!
しかも爽やかにハゲをデスってるし!
「そうそう、あの大きさはビビったわーー人間じゃないだろう」
おーい、背が低いから大きく見えるだけですぅーー
ふと昔、揶揄われた修学旅行の更衣室の事件を思い出す。
一方、女性陣は
「そうか、そうだよね・・・
あれは無理でしょ、無理だわーー物理的にダメでしょ・・・」
厳格な修道院で育ち男の裸を見たこと無い処女レイはぶつぶつ呟く。
「大きさはビビ・・・
人間じゃ無い・・・
あれはスゴ、いや、やっぱ規格外なのね、そう・・・」
小さいころ父親を亡くし女性だけの家族で育ち、
全く男の裸見た事が無い処女(多分)魔法使いはぶつぶつと呟く。
少し話をさせて欲しいと4人で席を外して、
ホールの外れの場所に行って話合っていた。
戻って来て真剣な顔でリーダー勇者が声をだした。
「ダイスケさん。
私達のパーティ<デーブ ハーゲン>に入って下さいませんか?」
「デーブ ハーゲンって何ですか」
「え、この世界では有名なんですけど、
伝説勇者パーティで全ての魔法と剣が使えた言う最強の魔法戦士の名です」
思いっきり胸を張って答えてる。
神様!!
絶対にお膳立てしてるよね!!
この名前のパーティに加入は本当に断りたい!!
でもこの世界でやっていくには選択肢は無い気がする・・・
無一文ほぼ全裸で持ち物はフンドシと貰ったローブ、
登録料のお金も出して貰って親切に助けてくれた人達から誘われて、
断ったら人としてダメな気がする、ってかダメでしょ!
「本当に(名前さえ違ったら・・・)嬉しいです。
こちらこそ宜しくお願い致します。」
「よろしっく」
「・・・」
「・・・」
女性二人は頭を下げただけだった・・・へこむわーー
「後、一応パーティ内では恋愛禁止です」
ケンは申し訳なさそうに言った。
「どうしても場合はみんなでどうするか決める事となってます」
シークも説明してくれた。
「えっと多分それは普通の事ですよね?」
男女グループで恋愛は上手くいけば良いが普通に問題でるし、
三角関係やら面倒になるし戦略的に冷静な判断が出来なくなるだろう、
学生時代、ボッチで食堂や教室で潜み
(誰も関心を持ってくれないとも言う)
人間観察スキルを極め(誰も会話してくれないとも言う)聞き耳をたて、
情報収集した経験から確信した。
「そうですね、多分多いと思います」
ケンは少し驚いて言った。
「職業はどうすれば良いのでしょうか?」
ダイスケは尋ねた。
「あ、新しく取るって事ですか?」
「取れるなら取っておこうかと」
「多くを取る感じの方が成長に良いとされてます」
「ただ、師匠に弟子入りして師匠にギルドカードに血を垂らす必要があり、
結構、高額になりますよ」
「それに修行は長いし時間も取られます。その分月謝もかかります」
俺の場合はどうだろうか?
スキルが使えるのなら、
レベルアップでスキルポイントは貰えるのが定番。
そのスキルを使わなくて済むなら職業はついた方が良いのではないか?
「はい、更に取りたいと思います。多分その方が良い気がするんです」
「分かりました。力と素早さが12あるので戦士と狩人が選べます。
と言うかそれしか選べませんが」
「二つ選ぶとどうなります」
「この二つなら師は僕とシークが出来るので何とかなりますけど、
修行は厳しいですよ いいんですか?」
「お願い致します。」
ケンとシークは笑いあった
「合格です。」
「このやり取り定番なんです」
「そうそう覚悟が大事ってやつよ」
皆、悪戯した子供の様に語り合ってる。
「パーティメンバーですからこの場合はお金は良いです。
騙すわけでは無いのですがそういうルールなので、すみませんです」
「あー、厳しいのと時間がかかるのは本当です」
多分、その覚悟というのがスキルの選択をするのと同じ効果を発揮するのだろう、
そんな事を思いながら4人の笑いあってる顔を眺めた。
早速、教えても貰った。
ギルドカードを掌に持ってそのカードの真ん中の指を置く。
(指紋認証??)
カードが光った。
「職業をさわって」
職業が点滅で画面が変わり戦士、狩人の二つの表示が出た。
スマホか!
「凄いでしょギルドカードは神の最初の奇跡と言われてるのですよ」
神官様が鼻息荒く教えてくれた。
戦士を選択すると点滅した。
ケンがかっこよく血を垂らした。
動作がイケメン。
職業に戦士がついた。
「これで職業は戦士ですが技は修行しないと使えません。
技を使えるようになると後は一人で修行です。
高レベルの技は概要だけ教えて貰えて、僕も教えて貰ってます。
僕は現在使えるのLV3までです。」
「修行をすればLV5まで自力で覚えられます。
それ以上はあるともないとも色んな説がありますがわかりません。
覚えたら使えるは感覚で分かります。
としか言えないです・・・」
戦士 : 剣、打撃武器、長柄武器、弓、盾、鎧を使用して戦闘する。
HP、力、体力に成長補正が有り
戦士LV1: 斬撃(0SP) 突き(0SP) 乱打(1SP)
斬撃 : 刃がある武器で切り付ける攻撃、命中増加補正あり。
突き : 刺突可能武器で突き刺す攻撃、
命中低下補正、
クリティカル増加補正あり。
乱打 : 1~3回をランダムで攻撃する。
敵が一体の場合は攻撃は集中する。
命中低下補正、攻撃力低下補正あり。
HP、力、体力成長補正は凄いと思えるから多分取ったの正解だったな。
技能は・・・使えそうだけど接近戦をするのは・・・怖い気が・・・
早くもヘタレ全開である。
「じゃ。次俺な」
さっきと同じ手順で選択した。
【狩人】が就いた。
狩人 : 剣、弓で戦う事が出来る、色んな冒険技能を覚える。
HP、素早さ、器用さに成長増加修正あり。
狩人lv1 : 射撃(1SP) 忍び足(0SP) 鷹の目(0SP)
射撃 : 遠距離攻撃に命中、ダメージ増加修正をくわえる。
忍び足 : 音を立てず移動が出来る。
鷹の目 : 遠くの物をはっきり見ることができる。
「狩人技能は早速、修行できるからな。」
こちらの目を覗き込んで言った。
「厳しくビシビシ行くからな覚悟を持ってな。」
表情を真剣にして。
「あ、それから修行の時は師匠と呼べよ。
これも気分の問題だけどその気分が習得に大事だから」
「俺の師匠の受け売りだけどな」
ニィと笑って言った。
「先ずは鷹の目な、これは簡単だ。
遠くを見る時にその見たいものを心の中で「鷹の目」、
最初は呟いた方が良いな、恥ずかしがらずに。
うん。
それで目に力を入れて見ると」
俺は真剣に聞いてる
「見たい物が拡大してくっきり見えるってヤツだな、
重要な事は意思をしっかり持って見ようとする事」
「ハイ、師匠」
シークは良し良しと頷いた。
師匠するの嬉しそうだ。
「そしてもう一つ簡単習得ですぐに始めた方が良いのは【忍び足】だ」
「歩くときにつま先から音を立てない様に地面につけ踵は付けずに歩く。
上下運動させず滑るような感じで歩く」
こんな感じと見せてくれた。
「この二つは生活の中で癖にすると直ぐに習得できるぜ」
「習得はどれも意思、覚悟、気持ちを込めると言うのが大事なんだ」
シークは真剣に言った。
なんか学生時代に戻った感じだった。
先生、皆、同じ様な事を言っていたな~~
あの当時はうざいと思って聞き流したけど・・・
世界が違っても教え育てるの基本は本人のやる気なんだな、
ふと、そんな事を考えていた。
「これでギルドカードを使ってやり取りが出来る様になります」
皆が説明してくれた。
師匠となった人とは20文字程の文章のやり取りが出来る。
師匠と弟子で5人づつ計10人とやり取りが出来て、
10kmの範囲で一日一文送れる。
俺はケンとシークに送れケンとシークは俺に送れる。
これによって通信や伝令、情報交換など色々な使い方があり、
それだから有名人や金持ち、貴族などは自分のワクは貴重で、
良い技能を持っ有能な人間は引く手あまたとなる。
だから、優秀な師匠に弟子入りはお金が多くかかるとなり、
冒険仲間は命に係わる問題になるのでパーティ同士で師弟は多いそうだ。
しかし、これは師匠側なら解除が出来るので、
技能習得の場合は期間限定で済ます場合も多い。
又、死んだ場合も解除されるので生死がわかるそうだ。
4人がその時悲しい表情をしたのが凄く印象に残った。