↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

44/95

044 そしてまた僕は忘れていく


 あそぶのはたのしい。


 あそびはすき。


 きもちいいからすき。


 もっと欲しいから、もっとと強請り、オレは剣を振り下ろす。



「――ッ」



 びちゃり。


 顔に温かい液体が掛かる。


 真っ赤な真っ赤な液体だ。


 舐めるとおいちい。


 おいちいからもっととオレは強請る。



 びちゃり。ぐちゃり。ぶちゅり。どびゅり。


 刺せば刺すだけ色んな音がきこえてくるよ。


 たのしいなぁ。

 うれしいなぁ。


 きっと、きょうはおまつりなのだろう。


 おもわず興奮しちゃう。


 わくわくどきどき。

 わくわくどきどき。


 嗚呼、この興奮をキミにもあげたいなぁ。


 一緒にしよう、気持ちいいこと。



 教わったぶん。優しくされたぶん。


 恩返しをしよう。



「ティーエス……」



 寝転んだ彼へと魔術を使う。


 黒衣の中は綺麗な顔をした男の子がいたよ。切れ長な睫毛に耳にはピアス。緑と青が混ざった様な髪色をした子だった。


 正直、オレとしてはどっちでも良かったんだけど、折角だから試してみたくて使っちゃった。


 作り変えられていく骨格。


 引っ込んでいく喉仏は見てて不思議だった。

 人体の神秘を感じちゃうね。


 膨らんだ胸元は完全に女の子のものだった。


 下の方も確認してみると、こっちは既に無くなっていた。


 どう変形するのか見たかったなぁ。


 こんどやる時はそうしよう。


 心の中でそんな事を決めていると――



「ボクに……何を、した……?」


「??」



 苦しそうな息遣いで、彼が呟いた。


 あ、もう彼女だっけ?


 しっぱい、しっぱい。



「……"何"をするとは、具体的に"何"の事を言っているのかオレにはさっぱりだけど。キミは自分の事さえ自分で分からないって事なのかなぁ? 攻めてる訳じゃなくて単なる疑問で、オレも本当に僕の事が分からないからキミに問い返してるんだ。言葉に意味は無いのかも知れない。けれど聞きたいのが人のサガだよね? 上等なワインを楽しむように黙って君の反応も見たかったけれど、会話が成立してしまったのなら仕方が無い。なぁ? 女の子になった感想は――どうなんだ?」


「……は? え?」



 驚かす様にそう言ってやると、目の前の彼は――彼女は(どうしても間違ってしまうなぁ。ははは)慌てた様に己の胸を触り、股間を弄る。



「う、嘘だ……っ」


「嘘ぉ? 何で嘘なんて吐かなきゃいけないんだい?」


「だって、そんな! だって、だって――!!」


「くひっ」



 取り乱す(もういいや)の反応に、オレは愉悦する。



「嘘かホントかは、これから決めれば良いじゃない……」



 屹立した己の一物を見せながら、オレは舌舐め擦りをする。



「何だ、それ。おい、嘘だろう!? だって、ボクは男で――だってだってだってだって――ッ!?」


「はっはっは。はっはっはっは! はーっはっはっはっは!!」



 覆い被さると同時に、女の様な悲鳴を上げる彼。


 ほぉら、やっぱり嘘じゃない。


 自身の正当性を確信しながら、僕は不当な蹂躙を開始する。



 ――さぁ、キモチイイコトヲシヨウ。







「何てことじゃ……」



 息を潜めながら、儂は事の顛末を見ていた。


 割って入る事など出来ぬような、苛烈で高度な戦闘。

 狂気染みた青年の存在に、その場から動く事が出来なかった。



「……惨いの」



 倒れた鎌使いに接近するも、その様子は酷いものだった。


 全裸へと剥かれた身体には至る所に刀傷がある。左手などは手首から切断されていた。白目を剥き、涙を流し、ひくひくと痙攣する姿は敵とは言え哀れみを禁じ得ない。


 その身体は少年の者ではなく、少女へと変わっていた。


 元々が性別不詳ではあったが、聞こえてきた会話から少年が強制的に女へと変えられてしまったのは明白だった。


 血とは別の……飛び散った体液に眉を顰めながら、儂は件の帝国人へと目を向ける。



「気を失ったか……」



 そもそも、正気であったかは怪しいが。


 鎌使いを犯した後――彼は突然、奇声を上げて涙を流し、頭を抱えて倒れてしまった。



「ピストン=セクスか……」



 余りにも――余りにも危険な男だった。


 倒れているなら好都合。


 此処で殺しておくのが最善か……?


 儂がそう考えた時じゃ。



「お爺ちゃん……その人……」


「スーリヤか」



 孫娘のスーリヤが、起き上がって来てしまった。


 この子の前で、意識のない者を殺す事は出来ぬじゃろう。



「こやつらを連れて、迷宮を出るぞ。まだダンジョンには魔物がおる。気を引き締めて行くんじゃぞ?」


「……了解っス」



 言って、スーリヤは気絶した帝国人を担ごうとする。



「あ……おちんちん……」


「……ズボンがある。履かせてやれ」



 男の一物を見て、顔を赤らめる孫娘。


 儂は思わず、呆れながら頭を掻いてしまう。


 全く。


 何で、こんなことになったんじゃろうなぁ……。



 お読み頂きありがとうございます\\٩( 'ω' )و//


 もし面白い・応援したいと思って頂けたならば、ページ下部の☆の評価ボタンやブックマークなどを押して頂けると嬉しいです。


 応援・感想は執筆の励みにもなりますので、気軽によろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。