未事記 メインフレームがスマホになる。
さあさあ、よってらっしゃい、見てみてらっしゃい。
この不思議小屋は、コンピュータの過去、現在、未来を見せる不思議小屋だよ。
お代?
そうそう、お代は、5文 二束三文よりは、ちょっと高いが、お安いもんだ。
お入り、お入り。じゃ、そこの席に座りなさい。では、照明を消しますよ。
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この間、恐竜が鳥になった話をしたよね。
その後、最近似たようなことがあったのを思い出した。
初めのコンピュータは、真空管と呼ばれるものを使って、作られました。
それが、トランジスタになり、集密回路になり、超集密回路になり、超超集密回路になり、超超超集密回路になり、超超超超集密回路になりましたとさ。
「おい、コンピュータを作ったぞ。エニアックだ。真空管2万本近く使った、世界最初で、最大のコンピュータだ。」
「それは、何かできるんだ。」
「もちろん、これで、大砲の弾の到達地点を計算できる。あっという間にだ。」
「それはすごい。これで、紙に書いて計算するよりトンデモなく早く計算できるぞ。」
「世界最速で計算できるか?」
「どうだろう。もしかするとソロバンに負けるかもしれない。」
「なんだ。そのソロバンは?」
「東洋のマジック計算機だ。なんで、早く計算できるのかは、わからん。」
「その理由は、知っている。すごいスピードで、球を動かせるように競争して、トンデモなく早く動かすんだ。」
「でも、真空管より早く動くわけがない。」
「だから、東洋のマジックだと行っているだろう。光よりも早く、球を動かしているのかもしれん。」
「2台目のコンピュータを作るぞ。」
「でも、真空管は不安定で、うまく計算ができません。」
「じゃあ、どうするんだ。」
「トランジスタで作りましょう。」
「トランジスタ?あんな不安定なもので、コンピュータができるか?」
「大丈夫です。最近は、良くなってきたんです。」
「あれ!電子計算機が、こんなに小さくなってしまったぞ。」
「おい、こんなに小さくなってしまったぞ。でも、部屋一つ分は必要だが。」
「あの、こんな電卓ができましたが?」
「なんだこれは。CPU 4004です。これがあれば、簡単に電卓ができるんです。」
「おい。なんだ、この電卓は。真空管電子計算機にしのぐ性能じゃないか。」
「そうでしょう。これ、持ち運べるんです。電池で動きますし。」
「おい。IBMのメインコンピュータは、アルファベットを扱うことができるぞ。」
「そんな電卓屁でもないぞ。」
「プログラムも自由に組むことができる。どんな処理も統計もできるぞ。」
「世界に十台もあれば、十分だ。」
「いや、これは、ビジネスマシンになるのさ。世界中のこのビジネスマシンを売りまくるぞ。」
そういえば、コンピュータは、ビジネスマシンだったのですね。
そして、パソコンが登場しました。ワークステーション、ミニコンなどが登場しました。
いつかしか、ビジネスマシンは、姿を消して、サーバーが登場して、パソコンになり、
そして、スマホになったのです。
巨大な恐竜が、小鳥なったのに、全く、そっくりにそれは進化したのでした。
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ね、似ているでしょ。
忘れ物ないようにお帰りよ。