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未事記  正しい戦争の仕方

さあさあ、よってらっしゃい、見てみてらっしゃい。




この不思議小屋は、正しい戦争の過去、現在、未来を見せる不思議小屋だよ。




お代?



そうそう、お代は、5文  二束三文よりは、ちょっと高いが、お安いもんだ。




お入り、お入り。じゃ、そこの席に座りなさい。では、照明を消しますよ。


----

正しい戦争とは、勝てる戦争をすることです。

負ける戦争は、正しいとは言えないし、大変なことになります。

戦争をするなら、勝てる戦争をすることです。

しかも絶対に勝てる戦争をしなければなりません。

絶対に勝てる戦争が必要です。


戦艦大和の無敵の主砲


例えば、第二次世界大戦の時に、作られた戦艦大和や武蔵は、絶対無敵でした。

戦艦大和や戦艦武蔵に取り付けられた大砲は、当時、世界で一番遠くまで届くので、海戦で、戦艦同士の大砲の打ち合いでは、絶対勝てる戦艦だったのです。

戦艦同士の海戦では、負けるはずがないものだったのです。

しかし、第二次世界大戦の海戦は、戦艦同士の戦いではなかったのです。海戦で圧倒的に重要だったのは、飛行機だったのです。飛行機は、戦艦の大砲の玉より遠くまで、行けたので、戦艦をやっつけたのは、敵の戦艦ではなく、飛行機だったのです

海戦で、飛行機の有効性を証明してしまったのは、実は、ハワイの真珠湾攻撃だったのです。それまで、誰も、飛行機がそんなに有効だとは思っていなかったのですが、最初に、日本の中島知久平という人が、戦争に勝つためには、飛行機が重要だということで、たくさんの飛行機を作ったのでした。

それで、真珠湾の日本の攻撃を見て、アメリカもどんどん飛行機を作りました。

日本が、第二次世界大戦の初戦に大変強かったのは、飛行機がいっぱいあったからでした。しかし、その飛行機の重要に気がついたアメリカが、飛行機をたくさん作ったので、日本は、負けてしまったのです。

しかも、戦艦大和や戦艦武蔵の主砲は、一度も海戦に打ち合うことがなかったのです。

絶対、無敵な戦艦だったのに、飛行機が、割り込んできて戦いを逆転させてしまいました。


真田丸の無敵の鉄砲


熊野から逃げ出した真田幸村が、いつ、そんな鉄砲を手に入れたのだろうか。不思議にも、徳川軍の持っている鉄砲より、遠くまで、届く特別な鉄砲が、真田丸には、あった。だから、誰も、真田丸は攻略できなかった。これは、どうしようもないということで、徳川は、講和を申し込んで、真田丸を埋めてしまったのだ。無敵の鉄砲も、戦略には勝てないのだ。


討幕軍のアームストロング砲


武器の差は、戦いの差になる。討幕軍には、イギリスから武器を買うことができたので、優秀な武器が、戦いを優位に進めました。

どうして、長州は、イギリス製の武器が優秀だと気がついたのかというと、イギリスにコテンパンにやっつけられてしまったからなのです。イギリス製の武器があれば、勝てると直感したやつがいたのです。

これがあれば、徳川軍をコテンパンにやっつけられる。

そのカンは、土佐の箸拳で、勝負のカンを子供の時から養って一人のカンが日本の将来を切り開いたのです。勝負の思い切りの良さが。


織田信長の種子島銃


織田信長も、種子島銃が、戦争に有効だと気がついた武将でした。そして、それを大量に手に入れることで、全国制覇をしたのでした。それまで、弓しかなかったのに、突然、弓より多くまで飛ぶ、鉄砲が出現し、それに着目した人間が、日本を統一するところまで行ったのでした。


大阪夏の陣 どんなに広いお堀があろうとも、大砲は、お城を壊せるのだ。


大砲の出現によって、どんなに強固な城を作ろうとも、壊れてしまうことが発生しました。それまで、城は、武士が攻め込み、城を占領する方法が基本でした。だから、城は、攻め込んできた武士たちを殲滅する仕組みをたくさん作って、防御していたのです。しかし、大阪夏の陣では、あんなに堅牢で、難攻不落の大阪城を大砲が壊してしまうことがわかってしまったのです。

鉄砲と大砲の出現は、今までの戦いとは、全く違う戦いがあることを示してしまったのです。


圧倒的に強いと思っていた戦力が、システムやパラダイムの変化によって、打ち破れてしまうことがあります。


絶対無敵と思われていた平家は、源氏に敗れてしまいます。

貴族社会と武士政権の激突でした、


絶対無敵とも言われていた徳川政府も討幕軍に敗れてしまいます。

それは、討幕軍が、イギリスから、最新式の銃を手に入れることができたからです。

その銃の威力を、薩長は、イギリス軍と戦って、いやというほど、やっつけられてしまったので、その銃の恐ろしさを知っていたのでした。

その銃さえあれば、幕府軍を打ち負かせると思ったのでした。

しかも、その銃を持ちさえすれば、武芸に秀でている必要もなく、農民を立派な兵隊にすることができたのです。


武士社会と兵隊社会の激突でした。

武士社会は、厳しい修練を必要としていましたが、兵隊は、鉄砲の打ち方を覚えれば、兵隊になれたのです。そして、それは、日清、日露、太平洋戦争に突入していくのです。兵隊は、必要な数だけ、どんどん作っていくことができるのです。


さて、正しい戦争の方法は、勝てる戦争に勝つことです。

しかし、いま、戦争に勝つというのは、どういうことなのかが、問題になっています。

昔は、兵士や武士が、戦場という広場で、戦い、勝ち負けを決めていました。

スポーツにも似ています。

しかし、世界には、兵士や武士が戦うような場所がなくなってしまいました。

一体、どこで、戦争をしたらいいのでしょうか。

戦争は、街を破壊する、国家を破壊するようになってしまったので、戦争に勝っても何も得をしなくなってしまったのです。



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今日はここまで。

忘れ物ないようにお帰りよ。










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