未事記 正しい鉄の武器の作りかた
さあさあ、よってらっしゃい、見てみてらっしゃい。
この不思議小屋は、正しい鉄の武器の過去、現在、未来を見せる不思議小屋だよ。
お代?
そうそう、お代は、5文 二束三文よりは、ちょっと高いが、お安いもんだ。
お入り、お入り。じゃ、そこの席に座りなさい。では、照明を消しますよ。
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ここは、3500年前の今のトルコあたり。
ヒットタイトが、最強の武器、鉄の刀を振りまわしています。
どうやって、彼らは、鉄を最強の武器にすることができたのでしょうか?
錆びやすい鉄は、自然界で、武器になるような状態で存在することはできません。
最初の発見は、隕石だったと考えられています。
隕石は、純粋な鉄の塊して存在できる唯一方法です。
しかし、人間が人為的に隕石を作り出すことはできません。
では、どうやって、隕石を人工的に作り出すことができたのでしょうか?
「おい、純粋の鉄を作るぞ。」
「どうやって。」
「それは、秘密だ。誰にも、教えることができない。」
「じゃあ、どうやって作るのさ。」
「まず、鉄鋼石を集めて、可能な限り、砕いて砂のようにする。」
「それから、どうすんだ。」
「それを火で溶かす。」
「砂や石は溶けません。ただ焼けるだけです。」
「いや、それが溶けるんだ。溶けるまで焼くんだ。どんどん限りなく熱くするんだ。」
「まさか、絶対に砂や石は溶けません。」
「いいか、風が大事なんだ。可能な限り、力の限り、他がちぎれるくらいに、吹子を動かすんだぞ。」
「始めたら、休むことはできないぞ。全力でやるんだ。これから3日間は、寝ずに休みなくやるんだぞ。」
「そんな長い時間やるんですか?」
「そうだ、手がちぎれるほどやるんだぞ。」
「いいか、始めるぞ。風を送り続けるんだぞ。」
「休むんじゃない。頑張れ、頑張れ。風を送って、送って、送るんだ。休むと、鉄はできないぞ。」
「吹いて、吹いて、送って、送って。吹いて、吹いて、送って、送るんだ。」
三日三晩が経ちました。
炉を壊すと、ボールほどの塊が転がり出ました。それをハンマーで叩いて、周りのゴミを叩き落とすと、小さな卵ほどの鉄の塊が残りました。
これこそ、人間が作り出した隕石、鉄の塊だったのです。
どこかに強い風はないか。強い風があれば、もっとたくさんの鉄を作り出せるのに。
風だ。いつも強い風が吹いているところに、もっと大きな路を作ろう。
そうやって、ヒッタイトは、他国に知られることなく。鉄を作り出したのでした。
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3500年も前に、人間は鉄を作り出していたんだね。
忘れ物ないようにお帰り。