表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ハーレムの女子ってさあ…

作者: うおた

勢いで書きました。

ただ2人の男子生徒が会話をする話です。

俺の学年には、ラブコメの主人公のような男子生徒がいるらしい。らしいというのは、俺の学校は文系と理系で階が違うので、理系である俺は文系にいるその男子生徒のことをよく知らないのだ。


噂に聞く限りは、その男子生徒はかなりのイケメンで沢山の女子を虜にしてきたらしい。そして現在は美少女4人のハーレムを築き、毎日毎日イチャイチャしているらしい。

しかしその男子生徒は、ラブコメの主人公おきまりの鈍感であるため、女子たちからのアピールに気づいてないらしいが。


といっても、完全なる一般人で傍観者な俺には一切関係ない話である。


その為、学校が終わった現在。俺は1人の男友達と一緒に昇降口の近くでダラダラといつものように話をしている。


「お前さー、最近のラブコメってどう思うよ」


その友達が俺に急に話を振ってきた。今までゲームの話してたのに急だな、おい。しかもお互い携帯をいじりながら。


「はあ?なんだよ、急に」


ゲームをしながら、その友達の訳の分からない話に反応をする。


「いや、最近クラスの奴から色々とラノベ貸してもらったんだけど、その殆どが主人公の男子がハーレムを築いてるんだよ」


「あー、確かに最近ハーレムものって多いよな。まあ、需要があるんだろうな。俺も嫌いじゃないねぇし」


アニメとかでも、ハーレムって多いしな。


「俺も嫌いってわけじゃないけど、そのハーレムって女子がいるわけじゃん?」


いや、ハーレムだから当たり前だろ。逆に男子だったら、別のジャンルになるから。


「その女子たちってなんか特徴的な女子が多くてさー。ツンデレとか義理の妹とか」


「お嬢様とかどっかのレディースのリーダーとかだったりもするよなあ」


俺が友達の言ったことにつけ加える。


「そうそう。そのラノベ凄い面白かったし、今度アニメ化もされるらしいんだけどさー、実際にそういう女子いたら…」


「「絶対引くよな」」


俺と友達の声が重なる。



「まずツンデレ。俺実際にツンデレ発言されたら、そいつのこと嫌になる自信がある。よくある『別にあんたのためじゃないんだからね!』とか言われても、はあ?って思うわ。どんなに可愛くても普通に優しい女子の方が全然良い」


俺の言葉に友達が携帯をいじりながら、うんうんと頷く。


「それにどっかのレディースのリーダーとか論外だよな。無理だって、そんな暴力的な奴と付き合うとか。絶対、敵対してる奴らに襲われたりするだろ。身の危険を感じる。それにどんな理由があろうとも暴力ダメ、絶対」


「だよなぁ。俺も、全く同意見。あと、義理の妹。よく実の妹パターンもあるけど、どっちにしろ、ダメだろ家族と恋愛とか。親、泣くぞ。そんで親とは気まずくなって、家庭崩壊だな。これもはっきり言って論外」


確かに、妹はないよなぁ。実際、妹と恋愛なんて考える奴いるのか?普通に女子沢山学校にいるのに、なぜ敢えて妹を選ぶのか理解できん。俺、妹いないから関係ないけど。


「お嬢様もきついかなー。あの口調とか、お金でなんでもできますよーみたいな態度も無理。普通に一般家庭で勉強し直せって思っちゃうよ。そもそも価値観が合わなさそうだし。って言うか、男にひっついてるお嬢様とか、本当に貴方お嬢様何ですか?って聞きたくなるわ」


わかる、わかる。そもそも、普通の学校にお嬢様がいるのか知らないが。


「だよなー。そう言えば、文系のクラスにラブコメの主人公みたいな奴いるらしいけど、ハーレム築いてるっていう噂じゃん?もしかして、そのハーレムの女子って今話してたみたいな女子だったりして」


「いやいや、そんなわけないだろ。そういう女子はあくまでラノベの中だからいいのであって、現実にいるわけねーじゃん」


俺が言ったことに、友達が反対する。まあ、この友達が言ったことに俺も賛成だ。まさか俺が言ったようなことがあるわけがない。


「まあ、そうだよな。現実にいたら、かなりイタい女子だよな」


「それな。見てるこっちが、恥ずかしいわ」


だよなーと言い会話が終わり、お互い携帯をいじっていると俺の携帯の着信音が鳴り画面に1通のメッセージが表示された。


「あ、彼女からラインきたわ。部活終わったらしいから、俺そろそろ行くなー」


そう言いながら俺が立ち上がると、友達が携帯からも着信音がした。


「あー、俺も彼女から連絡きたわー。はあー?進路相談終わったから、教室まで向かいに来いだとー?俺のことなんだと思ってるんだ、あいつは」


「まあまあ、そう言いながらどうせ向かいに行くんだろ?」


顔が嬉しそうだぞ。


「うるさいわ。お前だって今まで彼女のこと待ってたんだから、人のこと言えないだろ。俺たちより長く付き合ってるくせに」


同じ中学出身である彼女とは、付き合い始めてそろそろ1年になる。


「お前らもそんなに俺たちと付き合ってる期間変わらねえだろ。それに幼馴染なんだろ?いやー、これまで俺らとは積み上げてきたものが違うね」


こいつとこいつの彼女は、家がお隣さんの幼馴染。親同士も仲が良いらしい。


「あーうるせー。さっさと帰りやがれ」


照れているのか、少し口が悪くなった友達に俺はにやにやとした顔を向ける。


その顔やめろとど突かれたが、ふとさっきまでの会話を思い出し、俺は口を開く。


「さっきの話の続きだけどさ、やっぱり付き合うんだったら、ツンデレとかお嬢様とかそんなラノベみたいな女子じゃなくて…」


「「普通が一番だよな」」


2人の声が重なる。


「じゃあ、俺行くわ。また、明日」


「おう」


じゃあ彼女と一緒に帰るとしますか。小腹も空いたし、どっかファミレスでも行かないかって誘おう。多分どっかのお洒落なカフェが良いって言いそうだけど。


***


次の日、学校へ来るとなぜかいつもより教室がざわざわしていた。取り敢えず友達のとこ行ってどうしたのか聞いてみるか。


「はよー。どうしたんだ?朝からざわざわして」


「おー、はよー。いや、なんか朝からあの噂の文系のハーレムがいなくなったっていう話で盛り上がってんだよ」


驚いた。ハーレムってあのラブコメの主人公みたいな奴のハーレムだよな。


「えーまじか。一体何があったんだ」


「なんか急にハーレムの女子があのイケメンにまとわりつかなくなったらしい。どうやら昨日誰かの話を聞いて、自分たちの行動が恥ずかしくなったとか」


「へえー、その話したやつとか凄い勇気ある奴だな。一体だれなんだろうな」


凄えな。ハーレムの女子を改心させるような話をする奴。


「ほんと、それな。なんか昨日の帰り昇降口で話してたっていう噂だけど」


「うーん、昨日俺、太一と一緒に昇降口にいたけどそんな様子見なかったなー」


太一っていうのは、昨日一緒に昇降口で話していた奴だ。


「まじで?じゃあ噂は嘘なのかなー。本当に一体誰なんだろうな」


「それなー。あ、そういえば昨日のドラマ見たかよ」


「あっ、見た見た。超面白かったよな。特にあの女優がさーーー」


あっという間に話は変わり、それまでしていた話など忘れてしまう。


だけど、一体そのハーレムの女子を改心させた強者は誰なのだろうか。

ハーレムの女子が現実にいたらーって思って書きました。最近ハーレムものの作品多いなぁ。妹ってなんで恋愛対象になるのかなぁ。だけど、需要があるんですよね、多分…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ