表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
老爺の金言  作者: 大代和史
4/5

#4白豚

私と爺はある時美容品の視察に訪れた。

ある販売員の女が近寄ってきてこう言った。

「奥方様がこれを使えばきっと肌が白くなって美しくなりますよ。」

私は言った。

「確かに君は白い.」

次の言葉を言う前に、爺は言った。

「嘘公、それは私の仕事です。それを見て判断するのが嘘公のお話です。嘘公自らそれをなさるのは、法を曲げる行為です。」

私は爺のいうことに耳を傾け爺が其の者に問うように合図した。

爺はそれを見るとにこやかに女に言った。

「あなたは白さが美しくあると思うのですか?」

女はいった。

「そうですね、白さは美しくあるための第1条件です」

爺はいった。

「美しくあるのはなんのためですか?」

女は答えた。

「古典にもあります。女は愛するのもののために化粧をすると。古代よりこのことは自明の理でございます。あなた様も含めて同じではありませんか。」

爺は女に同意しながらいった。

「その通りである。白さは美しいものではあるが、しかし美しいための絶対条件ではない。ところであなたの身長はいかに?5尺3寸ほどとお見受けするが。」

「その通りです。」

で爺はすかさず聞いた。

「体重はいかに?」

女は言った。

「18貫」

爺はなるほどその通りだろうと言って皆に聞いた。

「なるほど、周りのものの中でこのものが美しいと思うものは手を上げよ。」

周りには100人ほどが笑って首を振った。

「公よ、これが現実でございます。」

続けて言った。私は

「そうか。」

と言って爺とその場を後にした。



3話4話ともに、怪しい神々しい水とか、白いけどふくよかとかそもそも本題を忘れた者を描きました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ