アタシが神様だよ
なんとなく思いついたの込めてみた。
評価とかお願いします(/・ω・)/
「お?
起きたん?」
目の前には名状しがたいものがいた。
まずは中年太りしてるおっさん(ちょび髭付き)を想像してくれ。
んで、よく売ってるパーティーグッズの眼鏡とかあるじゃん?
あんな感じの人を馬鹿にした感じの眼鏡と金髪のアフロと背中には手作り感あふれた天使の羽、服装はギリシャの神様みたいな白い服がちゃぶ台でせんべいをかじってるんだ。
なんて説明すればいいかわかんないよな?
「そうです!
アタシが神様だよ!!」
聞いてねぇし往年の王道ギャグっぽく言うんじゃない!
なんてうざい存在なんだ。
最悪の目覚めだな…
…あれ?
そもそもここどこだ?
「あー…
そこの…
だめだ。
コイツを神様と呼びたくねぇな!」
「んもぅ~!
アタシは神様だから好きに呼んでもいいのよ?」
「じゃぁ、オッサンで」
「誰が目の溶けるレベルの精神汚染物体じゃごらぁぁーーー!!!!!」
声だけで人が吹っ飛ぶレベルの咆哮だった。
かなり怖い…
「なんでも良いって言ったじゃん…。
心狭いわ~。」
「あらやだ。
つい、過剰に反応しちゃったわ。」
そういいながら神様(仮)はビールマンスピンを決めた。
いろんな意味で危ないから辞めてくんないかな?
「さて、現状説明をするわね。鬼束夜斗君
第一に君は死にました。
んで、ちょっとなんやかんやして別の世界へ行ってもらうことになりました。
終わり!」
「そうか。死んだのか~。
……死んだ!?!?!?!?
おれ死んだの!?
しかも別世界!?
そして、説明が雑っ!?」
「あら~
元気いいわねぇ~。
ちなみに死因は焼死よ~
どうも放火されて一酸化炭素中毒で死んで遺体は炭化するまで燃えたみたいね。
行ってもらうはいわゆる転移ってやつよ~
ひと昔前は世界間における魂の移動の決まりが無いから色々大変だったらしいわよ?
今は神側が手続きすれば移動が認められているから簡単なのよね。
あ、転移パックついてるから始まりは割と簡単にいくわ!
その辺安心してください!
あ、体はあっちの物質で構成されるから大丈夫。」
「断ることは出来ないんだよな?
死んだってことは断ったら輪廻の輪に戻るってとこか?」
「あ、断ったらまぁ…うん。
残念だけど、地獄を動かすためのエネルギーとして魂が擦り切れるまで使用されるわ。
別世界へ行くことが決まってるから断ったら輪廻に戻す隙間が無いのよね。」
「なんて選択肢だ!!
選択肢のくせに片方はバッドエンドまっしぐらじゃねぇか!
わかったよ…。
連れてけ。」
「よかったわぁ~。
転移パックとは別で二柱の神から力を授けるように言われてたのよ。
断ってエネルギーを選ばれたらどうしようかとおもちゃった。」
「神?
神に知り合いなんていないぞ?」
家で祭ってるのは地の神さんとか高神さんとかの何処も祭ってるような神さんだし。
「えっとねぇ~
あなたの祖父母が信仰してた神様とあなたの母方の実家で祭った野狐ね
野狐はあなたの家で信仰される内に自分は良い神だと勘違いしてそのまま善狐の道を進めるようになったお礼だって。
力に関しては特に決まってないから好きに言ってみて」
あぁ、そういえば曾祖母が寝たきりの頃に布団に狐が入ってきたとかって聞いたな。
夢だと思ってたら布団の中と自分の手に金色の毛があったって言ってたっけ。
「なら、転移パックって中身は?」
「転移パックの中身は言語読み書き習得、日本円で50万円分の現地通貨、運よ。
運は不運なことにならないようにだけど一か月経つと効力が切れるようになっているわね。」
「ふ~ん。
ほんとに基本的な物だけなんだな。
なら…おれとおれが認めた奴だけが使える家をくれ。
もうひとつは地球の知識をくれ。
あ、家は作業部屋とお風呂とキッチンと書庫を必ず付けてくれ」
「家と知識?
家は何とかなるかもだけど星一つ分の知識はちょっと厳しいわね。
容量的にあなたの脳がぱぁーんってなっていいなら出来るけど。
あ、待って!
あなた達で言うところのネットみたいには出来るかも!
外部記憶領域があれば良いからズレた次元に外部記憶領域を置いてあなたの魂をちぎって融合しとけばいつでもアクセス出来るわ!
アタシ天才!」
「よくわかんないけど出来るならやってくれ」
「良いのね?
死にたくなることが起きるけど頑張ってね!」
そういって神は手を伸ばしてきた。
「は?
ちょ、ちょっと待って!
いだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~!?!?!?!?!?」
あろうことか奴はおれの頭に手を突っ込んだ。
強烈な異物感と痛みに気絶と覚醒を繰り返しおれは思った。
コイツはいつか殺そうと…
「う…
おろろろろろろ~」
奴に頭を弄られようやく終わり、おれの口からは綺麗な虹があふれた。
「はぁはぁ、
何すんだ! この野郎!!」
虹の残滓を口元に残しつつおれは神を睨め付けた。
「言ったじゃない。
死にたくなるって。
でも、うまく繋がったわ。
ネット仕様にしといたから使い方は分かるはずよ~。」
奴は軽い感じでそう返してきた。
ふと、思ったのだが神って言ってたけどコイツは創造神とかなんだろうか?
「さぁ、準備は良いわね?
新天地目指して行ってきなさい!!」
「最後に教えてくれないか?
アンタは創造神とかなのか??」
「何言ってるのよ?
アタシは笑いの神よ!」
そう神が胸を張ると背後からネオンが輝きバラエティー番組で聞こえてくる笑い声がどこからともなく聞こえた。
「なんでだよっ!?
なんで笑いの神が魂の移動とかやってんだよ!?!?
あと、聞こえてきたおばはんの笑い声なにっ!?」
おれは全力で突っ込んでしまった。
「それよ!
その突込みがアタシに力を与えるの!!
アタシがこんなことしてるのは神の持ち回りだからよ?
手が離せないような海とか空とそういう神を除いて動ける神がやるのよ」
知りたくない神の事情を知ってしまった。
これは忘れよう…
「というわけだから頑張りなさいな?
アタシはあなた達、人から生まれた新世代の神なのよ。
あなた達の笑うがアタシに力をくれるの。
だから、新天地でも絶望でも笑いなさい。
笑えば力が湧くから。」
笑いの神はそう良い笑顔をくれた
だが、一言言わせてもらいたい。
「外見のせいで台無しだよぉぉぉぉぉぉ~!!」
おれは最後の突っ込みを残し新天地へ向かった。