第四話 救済
風が肌に当たる、周りの音など聞こえない。
ただ分かるのは、自分があと僅かで死ぬということだけだ。
あと二メートル位....もうすぐ楽になれる____。
そう思った瞬間、翆の体は何かに受け止められた。
何だ?___そう思い、目を開ける。
見覚えのある顔、テレビでみた気が___...。
「り...リスキーフットワーカー!?」
翆は叫んだ。
リスキーフットワーカーとは、沖縄在住のなんと空でも海でも歩けるという奇跡の人物である。
___しかし、嘘だろうな。
空や海なんてどうせ合成___。
「お前はそこで休憩してろ。
奴は俺が殺る。」
___おいおい、嘘だろ?
彼は空を走っていた。
____合成じゃなかったのかよ。
リスキーフットワーカーは仮面族の上に行き、両手剣を投げた。
垂直に飛んだ剣は後頭部に突き刺さった。
そしてその剣を引き抜くと、巨人は瀕死状態___理性をなくし、暴れ出す。
巨人が瀕死になるとコアという心臓のような物を出す。
かなり脆いもので、指先でつつくだけで炸裂する。
リスキーフットワーカーはナイフを投げた、これもまた的確に巨人のコアを破壊した。
____何者なんだ、こいつ