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第二話 襲来
ジリリリリリッと騒がしいベルの音で翆は目を覚ました。
「仮面族接近中!
市民の方は避難してください!
ラストファングの方は戦闘準備をして下さい!」
オペレーターの女の人の声が響いた。
ラストファング...か...。
翆はため息をつきながら机の上に置いてある片手剣を掴んだ。
ある日突然現れた仮面の怪物___、そこから翆に不運が訪れた。
愛する我が家から離れること。
国の為に闘うこと。
翆は帰りを待つ家族の顔を思い出して気を引き締めた。
「仮面族が危険範囲に侵入!
突撃してください!」
オペレータの声と共に俺は地を蹴った。
階段を駆け下り、指定地に向かう。
そしてそこにいた仮面族...
今までより遥かに大きい仮面族を見て、翆は目から涙がこぼれた。