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第一話 始まり
雀の鳴き声で目が覚める。
そんなのどかな町で翆は暮らしていた。
だが、今日は普段とは違うのだ。
風が騒ついているというのだろうか...よく分からないが胸騒ぎがしていた。
気のせいか...と思い、食卓へ歩を進めた。
「おはよう、翆。
今日もいい天気ね
あんたがラストファングになるなんて...
さみしくなるわぁ..。」
翆の母はパンを机に置いて話しかけてきた。
ロングの黒髪が風に靡く。
すると、右目のあたりに乾いたような火傷の跡が見える。
買い出しに行った時に「仮面族」にやられたのだ。
仮面族というのは、突然日本に現れた巨人が仮面をつけた人のような外見をしていることから付けられた名だ。
俺はパンを食べて服を着替えた。
突然現れた自衛官に渡されたものだ。
来ないと家を焼く_____。
自衛官にそう言われたので了承せざるを得なかった。
制服をきて溜息をつく。
制服と言っても黒い服と裏の赤い黒マントというほとんど黒という服装だ。
俺はドアを開けて基地に向かった