72.未知の力
「お前昨日の事何処まで覚えてる?」
和真の問い掛けにそういえばと考え始める満。
「お前の球体をどうにかしようと思ってたのは覚えてるけど気づいたら気を失ってたんだよな」
「じゃ形態変化の事は覚えてるか?」
「形態変化?」
満がキョトンとし、和真の言葉を復唱する。この感じは覚えてないなと唯菜と和真が目配せをした。
「昨日お前は気絶する前にシャドーの形態を変えたんだ」
「え?俺が?」
した記憶が無い為、驚きながら自分の手をじっと見つめる。
「どう変わったんだ?」
興味は湧いているが未知の自分を怖がっている自分もいる事に気づいている満が向き合おうと和真に聞く。
「普段のお前のシャドーは爪の様なシャドーだが、形態変化したお前のシャドーは人間の手みたいな形をした扇の様なシャドーだった」
「扇?」
満が何言ってるんだという顔で和真を見る。言葉で説明するのが難しいといった顔で唯菜に助けを求める和真。
「手といっても歪な形をしていて指と言える部分は角張っていたわ。それに少し平べったくて不思議な形をしていたの」
唯菜が分かりやすく説明をする。見た訳ではない満が頷きながら頭の中でこんなか?と思い浮かべる。
「やっぱり自分の意思で形態変化した訳じゃないんだな」
「してない…まず形態変化出来るなんて知らなかった」
「やっぱりそうなのね。じゃあ今日からはただの戦闘訓練じゃなく満ちゃんが形態変化を自由に出来るようになる訓練ね。他にも違う形態変化があるかもしれないし」
唯菜の言葉に満が頷く。少し回復したのか和真が立ち上がる。
「よし…そうと決まれば訓練だ。訓練室行くぞ」
唯菜も少し回復したのか立ち上がり扉の方に行く。
「満ちゃんが強くなっていくの楽しみね」
唯菜が満に期待の言葉をかける。和真も言葉にはしないが満の未知の力に期待をしていた。唯菜の言葉に励まされソファから立ち上がり2人に駆け寄った。




