51.挨拶周り⑰
「こいつがお前のバディ?本気で言ってんなら殺すぞ望」
睨みながら刃を望に向ける。ミラのシャドーは背後から骨の腕が2本伸び、両手で大鎌をミラの前で構えている。ミラから生えてる様にも見えるので異形型なのか遠隔操作型なのか満には判断出来なかった。
「俺は本気だミラ。お前の意見は聞いてない。今日は紹介だけだ」
その言葉にミラの眉間に皺が酷く寄り、骨の手が大鎌を勢いよく望に振り下ろす。望が尻尾で軌道を逸らしていく。それが何回も瞬時に繰り返され、激しい攻防が続く。大鎌を軽快に振り回し、何回も攻撃を仕掛けるミラ。その攻撃をものともせず顔色一つ変える事なく防いでく望。
20分程続いた攻防だったがミラがため息をつき、シャドーを引っ込めた。
「そんな雑魚をバディに選ぶなんてガッカリだ望」
ゆっくりと扉に近づきドアノブに手をかける。
「俺は認めないぞ。そいつをバディにするのもそいつ自体も」
扉を開き、ミラは部屋から出ていった。先程よりも荒れた部屋を見てため息をつく望。
「やっぱり認めはしないよな。ごめんな満」
「こうなる事、分かってたのか?」
「まぁ分かってはいたな。ミラは絶対認めないって」
少し困った様に口角を上げた後、行くぞと満に声をかけ部屋を出た。満は何とも言えない暗い気持ちで望についていく。ボタンを押し、エレベーターに乗り込む。望が5階を押し扉を閉める。エレベーターが動き出し上へ向かう。
「満…お前を認めない奴は多い。それでも俺より強くなって俺を殺すんだろ?」
望が満に背を向けたまま話す。
「当たり前だ。その為にこんなとこまで来たんだ」
変わらない満に望が顔だけをそちらに向ける。
「頼もしいな。楽しみに待っててやるよ」
望は期待の眼差しを向け、いつもの偉そうな笑みを零した。




