37.挨拶回り③
「それにしてもまた拾ってきたのか。飽きねぇなぁ」
煙管に口を着け、煙を吐く。薗がやれやれと少し呆れながら望を見つめる。
薗はヒールを履いてるのもあるが背が高く、モノクルから金色の目が見つめる。髪は紫色と薄紫色が混ざり、1本に束ねている。束ねている髪は長すぎて右側に分けている前髪も含め、腕や腰に絡みついている。煙管を口に運ぶとギザギザとした歯が目立つ。白衣を身に纏い、白シャツに黒のマーメイドスカートを履いている。だが、シャツは綺麗にスカートに入れている訳ではなく、だらしなく所々出ていた。
「取り敢えず体重と身長だな。そこにある体重計に乗りな」
煙管で隅にある体重計を指し、早くやれと催促する。体重計をオンにし靴のまま乗ろうとする満に望が声をかける。
「靴は脱げ」
初めての事に戸惑いながら足を止め、靴を脱ぎ体重計に乗る。薗が表示された数字を見た。
「150cmの38キロか。痩せ気味だな」
検査記録を書いていき、煙管を咥えながら質問をする。
「何歳だ?」
「25歳だ」
「何だ、20は超えてるんだな。てっきり15くらいかと」
笑いながら記録をしていく。理仁と同じ事を言う薗を睨みながらそっぽを向いた。
「で何型だ?」
「戦型の事か?」
「当たり前だ。あたしたち魂外が聞く何型は戦型しかねぇよ。血液型なんか聞いてどうすんだよ」
呆れながら早く応えろよと言いたげな顔で煙管で軽く机を叩く。
「俺は多分、異形型だ」
それを聞いた瞬間ため息をつき、望に体を向ける薗。
「おい望、どこが貴重種だ。珍しくも何ともねぇぞ」
イライラしてるのか煙管で何回も机を叩く。
「俺はかもと言っただけだ」
望がサラッと受け流す。薗が舌打ちし、またやる気がなくなったのかだらんと椅子に体を預ける。
「はぁ…やってらんねぇ。また乗せられた…糞が」
ブツブツと言いながら急に対応が雑になる。
「で?月一の魂はどれくらい喰うんだよ」
薗の対応にイライラしながら満も雑に応えた。
「俺は月一で魂なんか喰わねぇよ。1年に一回で十分だ」
そっぽを向いた満が機嫌悪く吐き捨てる。その言葉に望と薗が呆気に取られ、言葉を無くした。




