第7話 王都カルフテル
俺は、王都カリフテルに到着した。
そしてこの国は亜人は差別されることから、亜人は奴隷かスラムに住んでいたりすることが多いらしい。
これから、冒険者ギルドに向かわなければいけない。俺は、シルフィ―とともに、ギルドがある場所まで歩いて行った。
シルフィは偏見や差別されることもあるのに冒険者稼業をこの国でしているらしい、本当に彼女は強いと思う。俺は検問所を抜けて、王都に入った。
王都に入ると、まさに中世風の街並みが広がっていて、文字は読めないが店もあり見たこともない、果実や魚もあり、すごく人でにぎわっていた。
見たことも無い物の数々に驚きが隠せない。
「おおおおお。流石異世界!」
レンガや、木でできた家が立ち並び、道は石作りのフランスをイメージするような道だった。ちゃんと、通りがあり路地も整備されていて、やっぱり地球で言うところの中世では間違いなしか。街には魔法使い風の者もいれば、剣を背負った者から沢山の人々が道を通っていた。
「あの人たちは?」
「ああ、あれは私と同じ冒険者でしょ」
「そうか。俺も晴れて冒険者に・・・」
「調子に乗っちゃだめよ」
「え・・・もしかしてやばいの?」
「これで命を落としたりする人もいるのよ」
(まじですか。俺、死ぬ可能性もあるじゃん!)
「しかも、モンスター退治や、警備などでも冒険者稼業は危険と隣り合わせなのよ」
(まじでか。モンスターもいるってことは、あのワイバーンだけではないってことか。冒険者はあんまりやりたがらないのか?まあ汚れ仕事って感じかな?)
「それに、死だって覚悟してないと」
確かに、出生率が高そうで死亡率も高そうだから、死は日常茶飯事なのか。
「この国がまだ小国だった頃に、そしてまだ亜人が労働力として受け入れられていた時代、ドラゴンが来て、王国は崩壊寸前まで追い詰められたの。それ以来、冒険者ギルドが設立されて、壁でモンスターの侵入を遅らせることができたの・・・。だけど、そのころから私たちの里との親交は深かったはずだけど。」
そう言いかけて一端黙り込む。彼女は、一息置くと。
「新政権に交代して、国王が変わったら亜人の規制がより厳しくなったのよ」
衝撃の言葉だった。
「この壁は、沢山の私たちを含むエルフや獣人の人達に造らせたものなの」
つまり、沢山の血の上に成り立った国であった。その中にはシルフィたちの先祖に当たる人物も含まれていたという。
「もっとエルフとして誇りに思った方がいいと思うぜ!」
この王国全体を囲む壁はモンスターの為であるらしい。そして、この壁を造るために大勢の亜人が犠牲になったことも。そう言って話しているうちに、レンガ造りの一軒の建物に到着した。そこは、赤い目のドラゴンのマークの旗が木に彫ってある看板がシンボルで二階建てで大きい建物。そこに俺は立っていた。
シルフィが建物を指して言った。
「此処が、冒険者ギルドウェアント支部よ」