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百花繚乱  作者: アーク
第1話
2/4

1



『へいらっしゃい』

1軒の酒場にひとりの男がおとずれる。

男はそのままカウンターにすわる。

『よう兄ちゃん、何にする?』

酒場のマスターが声をかける。


『……………パトリックとはお前か?』

男がマスターに訪ねると、マスターの目が突然鋭いものへと変わる。

『…………お前何者だ?その名を知っているということは、情報か?』


『………………情報だ。魔族についての』

マスターは目を見開き、酒場のカウンターを力いっぱい叩く。

その音に酒場の客の目がそちらへ集まる。

『……おいおい兄ちゃん。どうして魔族の情報が欲しいのか知らんが、やめておけ。あいつらは関わってはいけない』


『もう十分関わっている。奴らに復讐するためだ。少しでも情報が欲しい。』


『…魔族に恨みがあるやつはお前だけじゃない。そこら辺に5万といる。カンタンに渡せるものじゃぁねぇな』


男はふところからナイフを取り出し、カウンターに刺した。

『…おい、もう一度言う。情報寄越せ。

勿論タダでとは言わない。いくら払えばいい?』


『……威勢がいいのはいいが、後悔すんなよ。

まぁ、50ゲンってとこだ。』

『………………いいだろう。』


『…数日前、東の森で大きな爆発が起こった。国は秘密にしているが、あれは事故ではない。魔族にたちによるものだ。ヤツらが何をしようとしてるのかは俺にもわからないが、魔族の奴らはあの森にしょっちゅう出入りしている。』


『……………ほう。なるほど助かった。』

男はカウンターにコインを置く。

『おい、命知らずな兄ちゃん。最後にお前の名前を聞いてもいいか?』


『…………………………エルヴィス』

男は、エルヴィスと名乗った。

『…ほう、覚えておくよ。生きてたら酒を1杯奢ってやろう』


エルヴィスはニヤリと笑い言った。

『…それは簡単には死ねないな』


エルヴィスはそのまま酒場を出ていった。


『…………エルヴィス、ねぇ。どこかで聞いた名だな』






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