王様達との謁見
なんだか随分間があいてしまいました。すみません。
私は、ぎゅっと小さな手を握りしめた。
「落ち着きなさい。」
公爵夫人、もとい伯母さまが、おっしゃった。それにしても自分は、こんなに小さかったんだ、と今更ながら思う。まあ、たった四歳なので、仕方がないが、歩くと、大人がまるで巨人だ。私は伯母さまを見上げて、軽く頷いてみせた。
「公爵夫人様、そして、工房アデソエア工房長、アン殿のご入場です。」
王様との謁見室の前にいたイケメンの男性が、私に向かってウィンクしてみせながら口上を述べた。イケメン死すべし。こういうところが、イケメンが好かれる理由なんだな、と私は、イケメンに対する憎しみをかき立てながら思った。まあ、もう女性なんだから、敵視する必要はないかもしれないのだが。
おうおう、公爵夫人、それに、アンや、よく来てくれたのう!ほらほら、ヘンリー、お前の婚約者殿が来てくれたぞ!
ヘンリーはぶすっとしている。だめだこいつ。ガキだ。それに引き換え第二王子のジェームスは嬉しそうだ。
「お父様、こちらが、いつも話しているアン殿です。こう見えて、すごい発明家ですし、頑張り屋さんなんです。」
ありがとうジェームス。しかし、そんなに興奮しなくてもいいぞ。王様も王妃様も、男スキーな王子が、女の私に会えて興奮しているのを見て、ちょっと驚いている。
「お招きにあずかり、こうえいでつ。王様。」
「おお、聞いたか。なんと4歳にして、既にマナーもきちんとしているとは、さすがだな公爵夫人。」
「私は、何もしておりませぬ。全ては、このアンが、敏いからです。このこは、公爵家の宝。前にも申しましたが、このこは、王家に嫁がず公爵家を継がせたいと考えております。」
「まあまあ、フレイ、あなた、そのようなことは後で決めればよいことではありませんか。」
公爵夫人が頭を下げた。王妃様と伯母さまは、結構親しいようだ。
「アンや、あなたが作ったこのイヤリング、大変私は、気に入っております。あなたは、小さいのに、随分賢くて、器用なのね。」
「いえいえ、偶然の賜物です。私は、特には何も。」
「謙遜しなくてもいいのですよ。ここには、あなたのことを知っても、どうかしてやろうなどという不届きものはいないのですから。」
そこで、王妃さまはにっこりと微笑んだ。
「それに、ゴードンもあなたが考案した毛布の服のおかげで風邪をひかなくなったし。」
王様、ゴードンかよ。ますますこの一家、機関車シリーズだな。
「王妃さま、私も伏してお願い申し上げます。私には、ヘンリーさまはもったいのうございまつ。ですので、婚約は解消を」
「だったら僕の許嫁にしてよ!」
いきなりジェームスが叫んでびっくりした。
「女の子は嫌いだけど、アンだったら!」
「ちょっと待て、ジェームス。俺は、このオシメ臭いガキとの婚約を解消する気は無いぞ!」
へ?頭に疑問符が浮かぶ。なんでだ?
「兄上、兄上は、単に、あそこにいる綺麗な女の人たちに会いたいだけでしょう?じゃ、僕が婚約者になったら僕についてくればいいでしょう!」
「いや、もちろん、あそこの女の人たちも綺麗だから、好きだが」
やっぱりそれが目的かい!
「こいつにも個人的に興味がある。」
そこで、ヘンリー王子は笑った。悪人顏で。こいつ、王子様とかやっちゃいけないタイプのやつだな。
やっと更新できました。亀更新すぎてとほほです。




