穴に入る時間
「下ろす」 兄が言った。 俺の真上には、始めからUFOがあった。 だから、その一言で、全てが解決された。 俺の頭の上にUFOが下りてきた。 「嫌だぁぁぁぁぁ」 アームが閉じ、 両方から俺のお尻と椅子の間に入った。 そして、そのまま体が持ち上がった。 「うああああああぁぁぁぁぁあああああ。 よくもぉぉぉぉおおぉぉぉおおおぉぉぉぉぉ」 俺は、ただただ叫んだ。 そうする事しか出来なかった。 しかし、叫んでも無駄だった。 遂に、穴の上まで運ばれた。 真下には、真っ暗な闇が広がっていた。 「死にたくないッ、死にたくないッ、 死にたくなぁぁぁぁぁい」 俺がそう叫んだと同時に、 UFOのアームが開かれた。 「うああああぁぁぁぁぁああぁ」 俺は、そのまま闇の中に入って行った。 この殺人ゲームのやる意味も分からず・・・・・。