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STORY1

「玲君、ついて来て」




夏休み初日、東京から帰省した鈴姉からいきなりの発言に目を白黒させてしまった。




「……どこに?」




取り敢えず行き場所を聞く



「私の住んでるアパート!!」



「って東京じゃん!?」




遠いよ!?つか帰省したばっかじゃん!?




「帰省したばっかよな?」


「うん。いや~玲君がいて良かった。これで、アビリティストーリーの選抜メンバーに参加できるよ♪」




……まさか。




「鈴姉?もしかしてゲーム?」



「ピンポ~ン♪大正解!!」




やっぱりか。鈴姉は根っからの廃ゲーマーで高校二年、つまり俺と同じ歳の時にPCでのMMORPGゲームにハマり春休み、夏休み、冬休みには寝る時以外ゲームをしまくってた人物である。しかも食事はしながらである。




「…で、どうして俺がいて良かったの?」




そう尋ねると鈴姉は腕を組んで、チェシャ猫のようにニンマリして




「実はね、私が働いてるゲーム会社で新発売したVRMMOゲーム、アビリティストーリーってのがあって、今日の夜9時から選抜メンバーから始められるのよ。でね、広報部で働いてるコネ使って選抜メンバーに入れたのけどね誰かと一緒、しかも一般の人と、って部長に言われたのよ。だから玲君いて助かったよ♪」



と、のたまった。簡潔に言えば、




「俺と一緒なら、ゲームできるから、今すぐついて来いと?」



「ザッツライト♪」




そう言って鈴姉は俺を引っ張ったので、俺はため息をついてからソファーから離れて玄関に向かったのであった。





数時間後、鈴姉の車により埼玉の実家から東京の鈴姉が住んでいたアパートに着いたのだが、東京に向かう途中、鈴姉が運転しながら今回やるゲームについての説明をハイテンションで話したので少し疲れた。取り敢えずまとめてみると、




アビリティストーリー

鈴姉が働くデジタルパフォーマンス社が新しく発売したVRMMOゲームで、(そもそもVRMMOゲームとは最近開発したヘッドギア型ゲーム機チェッカーをつけ、脳波をチェックしてまるでゲームの世界に入って行うゲームの一種である)通常のMMOゲームと違い、キャラ自体にはレベルがなくアビリティストーリーという名前らしくアビリティというものにレベルがあり、それによりステータスが上がったり、スキルと呼ばれる技を使えるようになるらしい。しかしなんでもアビリティを選べるわけでもなく、APアビリティポイントと呼ばれるポイントを消費して取得でき、最大五つしかセットできないまたアビリティをセットしないと効果を発揮出来ないしアビリティのレベル上げも出来ない。ちなみにアビリティのレベルの上げ方は、例えば『片手剣』のアビリティの場合、片手剣を使って素振りしたりMOBにダメージを与えたり倒していけばレベルが上がる。レベルが上がるとAPがもらえ、ある程度上がればスキルを覚えることができる。また一定の条件を満たすと所有しているアビリティが上位のアビリティに変化するらしい。次にMMOにはおなじみの職業は他のゲームと違い、ゲームのキャラ登録時、ランダムで選ばれた質問に答えた結果により職業が決定される。そのため、職業にあったアビリティや装備をしなきゃいけないため、この結果によりキャラの育成方針が決まるらしい、また職業もアビリティと一緒で一定の条件を満たすと上位の職業に変わる。




「はやくしてよ~!!」




どうやら考えてた時間が長かったらしく鈴姉が頬を膨らませて怒っていた。……29歳でそんな怒り方しないだろと思うが、まぁ見た目十代後半だしいいかとも思いながら鈴姉のいる玄関で靴を脱ぐ俺だった。

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