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女子の部室は刺激が強すぎる!苦難の初練習

部室に入ると挙動不審になりながら立っている凛(中身は陸)に桃葉から「ほら脱いで脱いで!着替え終わったら好きな人教えてね」と迫られる。


桃葉も着替え始めたので、凛(中身は陸)は背中を向けて、必死に目を瞑りながら、人生最速のスピードで着替えた。流石に他の女子の着替えを見てしまったら自分の中で何かが崩れそうなので見たい気持ちグッと抑えながら見ないようにした。


普段は入れない女子駅伝部の部室は刺激が強すぎるのに加えて、うまく会話ができない凛(中身は陸)は、焦りや緊張から心拍数が上昇し、凛の華奢な胸元が激しく上下するのを感じた。


凛(中身は陸)「(や、やばい……。ここに長く居ると心臓がもたない……) 」


凛(中身は陸)は着替えが終わった後に何を話そうか考えるが、出てくるのは「おすすめの深夜アニメ」か「近所のコンビニの新作スイーツ」の情報ばかり。恋愛経験ゼロの男子中学生に、女子同士の恋バナを切り抜けるスキルなど備わっているはずもなかった。


凛(中身は陸)「あ、あの……それは、その……」

顔を真っ赤にして口をパクパクさせてしまう。その様子は、普段のクールな彼女からは想像もつかないほど「可憐」に見えていた。


「なによ、騒々しいわね」

その時、部室のドアが開いて1人の女性が制服を脱ぎながら段々と近づいてくる。鋭い目に、ショートヘアー。鍛え上げられたしなやかな肢体は、凛にも劣らぬアスリートの風格を漂わせている。


凛(中身は陸)は一目でわかった。彼女の名は、九条烈華くじょうれっか。凛からの情報では負けず嫌いでいつも敵対心をむき出しにして走りに対して非常にストイックな性格だと。


制服を脱ぎながら近づいてくるとは思いもよらず、凛(中身は陸)は彼女の下着姿を見てしまった。初めて凛の体を見た時のように「感謝」の気持ちと尊敬の気持ち、どちらも彼女に対して抱いた。下心が全く無いわけではないが、鍛え抜かれたというのは美しいなと思いつつ、また元の自分の体を頭の中で比較をしてため息がでそうになる。


烈華 「何ジッと見てるのよ凛!それにしても練習前に恋バナにうつつを抜かすなんて、随分余裕ね」


桃葉「烈華ちゃん!凛ちゃんたら好きな人ができて何だか今日はフワフワしているの!」

桃葉が余計なことを言ってしまう。


烈華「それはいつものあなたでしょ。桃。」

烈華は桃葉には落ち着いた口調で制す。


烈華「凛!1ヶ月後、久々のタイムトライアル。あなたとの勝負楽しみにしているわ!そこでは私が勝つ!」

そう言い放って素早く着替え終わった烈華は練習へ一足先にいく。


桃葉「そういえば1ヶ月後はタイムトライアルだったね!私も凛ちゃんに勝てるように頑張る!そして勝ったあかつきには駿くんに告白するんだ!へへ」


凛(中身は陸)「告白!?ち、中学生が告白していいの!?」


桃葉「いいに決まってるよ!それに、凛ちゃんが前に言ってたじゃない!駿くんは自分の妹より速い女性としか付き合わない!ってさ!だから私は凛ちゃんに勝つために練習してるんだよ!」


凛(中身は陸)「(凛さん、桃葉さんにそんなことを……てか、この3人はいつもどんな会話していたんだろう……全く話が噛み合うイメージがわかないな……僕はやっていけるかなぁ……)」

凛(中身は陸)の不安事がまた1つ増えてしまった。


話をしながら着替えも終わり、いざグラウンドに。

皆がそれぞれに準備運動をしている中、凛(中身は陸)はまたしても挙動不審でいた。

どんな準備運動をすればいいのか分からず、周りをチラチラ見ながら他の部員のマネをしているだけだった。


凛(中身は陸)「(こんな感じかな……いや、こんな感じだな……んー違うかな……この動きにはどんな意味があるんだろ……)」


女子駅伝部の部員達は当たり前のようにやっていても、陸上競技の素人には準備運動でさえ未知の領域だった。


準備運動をして部員達が皆で軽めのジョグを始める。

凛(中身は陸)「(なるほど……ここで皆んな軽く走りだすのか……)」


凛(中身は陸)も合わせて走り出すも、慣れない環境と緊張も合間って手と足が同時に出る、ロボットのような不自然な動きで、あまりにもデタラメなランニングフォームになってしまった。


あまりにも凛(中身は陸)の不可解な動きに部員達が笑うとこなのか、または新しい動きの練習を取り入れたのか分からず困惑していた。


その動きを烈華が気付き、ようやく凛(中身は陸)に対して言い放つ。

烈華「何!?その走り方は!?凛、その走り方は真面目にやってるの??」


桃葉「凛ちゃん!その動き可愛い〜!私もマネしてみようかな!」


凛(中身は陸)「(走り方なんて分からないよ!)新しい動きを試してみてたの……はは」

あまりにも苦しすぎる言い訳しかできなかった。


こうして凛(中身は陸)の苦難の女子駅伝部が始まる。


ここまで読んで頂き大変ありがたいです!色んな方々に読んでいただけると嬉しいです!

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