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区間発表。託された役割

翌日のグラウンド、男女全員が集合した。


駿「駅伝のオーダーを決めたので発表をする。男子は俺が発表し、女子は村田先生が発表する。男子は知っての通り、全区間が3kmだ」


鷹斗「なんかドキドキするね」


犬飼「俺は何区でもいいぜ」


全員が駿に注目し、発表を始めた。自分が何区で走ることになるか、心臓の鼓動が速くなりながら待つ。


駿「まずは1区、犬飼。先頭とは20 秒差以内を想定している」


犬飼「俺が1区か……流れを作ってやるから安心しろ!」


鷹斗「犬飼さん、手が震えてますよ」


鷹斗が笑いながら指摘をする。


犬飼「うるせぇ!武者震いだ!」


駿「とにかく先頭のランナーに粘り強くついていくんだ。『粘りの犬飼』頼んだぞ」


駿から犬飼にタスキが渡される。


犬飼「ふん、桃ちゃんから聞いたのかよ。俺はしつこく食らいついてタスキを持ってくるぜ」


犬飼は駿から1区を任せられたことを嬉しそうにしていた。


駿「次に2区、鷹斗。犬飼が20 秒差以内で持ってきたタスキを一気にトップまで持っていってくれ」


鷹斗「了解っす!任せて下さい!俺が貯金作るんで後の人は安心して下さいね!」


鷹斗は普段通りでひょうひょうとしている。


駿「続いて3区、隼人。単独走が得意な隼人にここを任せる」


隼人「まぁ、キープすることくらいは出来るとは思うけど」


鷹斗「兄貴!最初で最後のタスキ渡しを楽しんでいこうぜ!」


隼人「あぁ、そうだな」


駿「そして4区は佐竹。ここで抜かれることは気にしないでくれ。後ろには俺と不動がいるから安心してほしい」


佐竹「キャプテン……了解!今できる自分なりの最高の走りをする!」


佐竹は親友の亀山を見て、亀山分まで頑張ると言わんばかりに目で合図をして、亀山もそれに頷いていた。


駿「そして5区は俺が走る。ここで一気に1位まで持っていく。そしてアンカーは不動。最後は任せたぞ」


駿は陸(中身は凛)のことを信頼の眼差しで見ている。


陸(中身は凛)「うん……任せて!みんなが繋いだタスキを1番で持ってくるから!」


駿「そして亀山、この前も言ったが、いつでも走れる準備をしていてくれ」


亀山「いざという時は任せて!」


駿「以上、このオーダーで挑む。当日までにコンディションを整えて最後の状態で走ろう」


女子は村田先生から発表があり、1区桃葉、2区白石、3区足立、4区烈華、5区凛というオーダーだ。烈華と桃葉は静かに目を閉じ、覚悟を決めたような表情をした。凛(中身は陸)はアンカーの責任の重さ、去年のリベンジ、全てを背負う準備はできている。


この1週間、それぞれが本番に向けて軽めの練習で疲労を残さないように調整を行った。


そして駅伝の前日夜。雲一つ無い、綺麗な夜空だった。見上げていた陸(中身は凛)は夜空に祈っている。


陸(中身は凛)「(明日、みんなで全国にいけますように!)」


入れ替わった初日の夜空に祈っていたこととは全く違う祈りだった。


翌朝、駅伝本番。羽瀬家では駿と凛(中身は陸)が早くから準備をしていた。レースの4時間前に朝食を済ませるべく、時間帯を計算して食べている。


凛(中身は陸)「いよいよだね。お兄ちゃん」


駿「あぁ。勝てよ、凛」


駿が珍しくグーの手を出してきたので凛(中身は陸)もそれに合わせてグータッチをした。


凛(中身は陸)「もちろん!」


言葉は少ないが熱い気持ちが互いに伝わった。


美月「2人とも今日は頑張ってね!後から応援に行くから!」


凛(中身は陸)「お母さん、私の走りを見ててね!あとはお兄ちゃんの走りもね!」


駿「おい、凛、遅れるぞ。早く準備をして行くぞ」


いつもの淡々とした駿だが、凛(中身は陸)はなんとなく照れてるのが分かった。


凛(中身は陸)「あ、もうこんな時間!すぐ準備するね!」


2人は荷物をまとめて、玄関へ行く。


凛(中身は陸)「それじゃあ、行ってきます!」


凛は明るく美月に手を振った。


駿「行ってきます…………母さん」


美月「行ってらっしゃい。駿」


駿の言葉に美月は涙が出そうになる。不器用な駿の想いは伝わった。


ここまで読んでいただきありがとうございます!投稿から1週間が経ち、想定以上に沢山の方々に読んで頂けて嬉しいです!次話からの駅伝も引き続き読んで頂けますと幸いです!

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