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駿と美月。応援の力

駅伝の1週間前、不動家の夜の食卓。相変わらず、トップアスリート顔負けの食事が並んでいる。


陸(中身は凛)「お父さん、お母さん!来週、駅伝があるんだけど、2人のお陰で選手として選ばれたんだ!だから応援に来てくれないかな?」


食べていた箸を置き、母と父に真剣な眼差しで誘う。


陸の母「陸が駅伝選手に選ばれた!?凄いじゃない!応援に行くから頑張ってね!」


陸の父「陸!最近、凄く痩せたなぁ、と思ったら選手に選ばれたのか!母さんと一緒に行くから頑張ってきなさい!」


陸(中身は凛)「ありがとう!楽しみにしててね!」


残っていた食事を食べ終えて、自室に戻っていった。


陸の母「陸……最近、物凄く良い子になったよね。まるで別人みたいな」


陸の父「男は好きな女の子が出来ると、そうなるもんさ!」


自室に戻った陸(中身は凛)は凛(中身は陸)にすぐ電話をかけた。


陸(中身は凛)「陸くん!お父さんとお母さん、駅伝の応援に来ることになったよ!カッコいい走りを見せないとね!」


電話越しでも嬉しそうなのが伝わる。


凛(中身は陸)「それは良かった!お父さんとお母さんが応援に来てくれるのは凄く嬉しい。僕はこの凛さんの体で2人に良い走りを見せるよ!」


陸(中身は凛)「ねぇ、陸くん。羽瀬家のお母さんも呼んでくれないかな?実は中学生になってから私達の応援に来たことが無いの。遠慮してるのか、あまり興味が無いのかは分からないけど、お母さんにも私の走りを見てもらいたい」


少し声のトーンが下がり、不安そうにしてるのが分かる。


凛(中身は陸)「凛さん……美月さんは今まで遠慮して来てなかったみたいだよ!駿くんに1年生の頃に応援を断られたからって合宿の時に言ってた!美月さんと駿くん、互いに誤解してる部分もあると思うから、僕なりに駿くんに話をしてみるよ!」


凛(中身は陸)は合宿以来、美月と駿の関係をどうすればいいかをずっと考えていた。


陸(中身は凛)「……そうだったんだ。興味が無かった訳では無いことが分かって良かった。陸くん、羽瀬家のことお願いします」


凛(中身は陸)「うん。僕にどこまでできるかは分からないけど、やれるだけやってみる。任せて!」


電話を切るとすぐに、駿の部屋をノックして入った。


凛(中身は陸)は自分に解決ができるか不安があったが、駿と美月さんのわだかまりを解消して応援に来てもらい、走りの集大成を見届けてほしいと思っている。


駿「どうした凛?」


駿は駅伝のオーダーを入念に考えていた。


凛(中身は陸)「お兄ちゃん……相談というか、お願いがあるんだけど」


妹のいつもとは違う雰囲気に持っていたペンを置く。


凛(中身は陸)「あのぉ……来週の駅伝、お兄ちゃんからお母さんを誘ってくれないかな?」


駿「俺から?」


不思議そうに凛の顔を見ている。


凛(中身は陸)「実は……1年生の頃、お兄ちゃんに大会の応援を断られてから、来てほしくないのかな、ってお母さんは思っているの。だからお兄ちゃんから誘ってもらったら嬉しいと思う」


駿「……そうだったのか。それはすまないことをした。あの頃は自分の思うような走りができず、見せられる状態ではないと判断して断った。まさかそれで苦しめることになるとは」


駿は目を瞑り、少しの間考えた。目を開けると立ち上がり、凛の肩をポンと叩く。


凛(中身は陸)「……お兄ちゃん?」


駿「ありがとう、凛。教えてもらわなければ一生後悔するところだった」


そう言い残して部屋を出てた。下の階のリビングに行くと美月が皿洗いをしている。凛(中身は陸)はコッソリと階段の陰で隠れて聞き耳を立てている。


駿「美月さん」


駿に呼ばれ、洗っていた皿を落としそうになりながら、皿洗いを中断する。


美月「そんなに改まって、どうしたの?」


駿「来週の駅伝、応援に来てもらえませんか。お願いします」


美月は駿のからの思いがけない提案が嬉しくて何て返事をすればいいか迷っていた。少しの間、考えて返事をした。


美月「うん。誘ってくれてありがとう。2人の応援に絶対に行くから頑張ってね!」


美月は微笑みながら、駿をじっと見つめている。


駿「ありがとうございます。俺達のチームの走りを見て下さい」


駿は丁寧に少しだけ顔を下げて、自室に戻ろうとする。階段でこっそり見ていた凛(中身は陸)はバレそうになり、急いで自室に戻った。


自室に戻ると陸(中身は凛)にすぐ電話をかける。


凛(中身は陸)「凛さん!美月さん、応援に来てくれるって!駿くんが誘ったんだよ!」


陸(中身は凛)「お兄ちゃん……お母さんが応援に来てくれるんだから私もカッコいいとこ見せないとね。陸くん、ありがとう」


凛(中身は陸)「いろんな人に応援に来てもらえるって思うだけで、勇気が湧いてくるよ」


陸(中身は凛)「本当にそうなの。走ってるときは孤独だけど、1人でも多くの人に応援してもらえるだけで、キツくてツラい場面でも頑張れるんだ」


応援の重要性は経験値の多い凛が言うと説得力があった。


凛(中身は陸)「本当に僕は幸せ者だよ。凛さんがいて、心強い仲間がいて、応援してくれる人もたくさんいて」


陸(中身は凛)「その通りね。……泣いても笑ってもレースは一発勝負。みんなのためにも100%で走れるように夜更かしはしないこと!」


凛(中身は陸)「そうだね!凛さんらしいね!おやすみ!」


陸(中身は凛)「ふふ。おやすみ!」


電話を切った後、すぐに就寝した。明日いよいよオーダー発表の日。


ここまで読んでいただきありがとうございます!また、評価ポイントを押していただきありがとうございます!!!初めての評価ポイントで本当に嬉しかったです!お陰様でヒューマンドラマ部門の連載中、日間47位になっておりました!感謝しております!引き続き読んで頂けますと嬉しいです!

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