零細作家だってタイトル回収がしたい!
『寄生獣』『彼方のアストラ』もタイトル回収が秀逸と聞いています!
良作の条件の一つではないでしょうか――タイトル回収。
個人的には『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のように一人の人生を追いかける作品も好きです!
小説家になろうでも、異世界ファンタジーで一人の人生を追いかける長編小説に挑戦中です。
興味があればぜひ! 興味がなければこの機会にぜひ!
タイトル回収の話の前に、ますはタイトルについてお話したいと思います。
タイトルはいくつかパターンがあります。
私は大きく分けて三つだと思っています。
①作品の世界感を表す言葉
②直接的に好奇心を駆り立てる言葉
③作品の内容を説明する言葉
①は名前の通りその物語をなんとなくイメージさせる言葉です。
例えば先に挙げた『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』はその字面で、物語を知らなくても人か場所を想起させませんか? 『ソードアートオンライン』は剣とインターネット(=オンライン)の物語を想起させます。『僕だけがいない街』なんてそこはかとなくミステリー感が既に満載です。
②はガチガチのライトじゃない小説の表題です。
タイトルが全く何が言いたいかわからない言葉です。人によってはわかるのかもしれませんが、常人にはタイトルだけでは物語のイメージがわからなくて「え? どゆこと?」と手に取らせる作品です。『限りなく透明に近いブルー』なんて好奇心が作品へ駆けるどころか飛んでいきました。
③はラノベではやりのタイトルです。
朝の通勤ラッシュぐらい文字を詰め込んでいるあれです。
人によってはある作品において、②が①になったり①が②になったりすると思います。
ここではタイトルを分類したいわけではないのでその辺りは割愛します。
ここお話ししたいことはタイトル回収です。
①②のパターンで時折みられるタイトル回収。
タイトル回収はしなければならないものではないですが、タイトル回収があると、うわああああ、ってなりますよ。いい意味で。
例の引き合いがア二メの話ばかりで恐縮なのですが、『時をかける少女』『僕だけがいない街』『Odd taxi』『進撃の巨人』『遊☆戯☆王』のタイトル回収が記憶に残っています。
『時をかける少女』は別の話で説明したので割愛しますが、タイトルだけでも好きな作品の一つです。
『僕だけがいない街』は作中のヒロインの作文でタイトルと酷似した名前が登場したので、それかなぁ、と思っていたら全然違いました。罠カードでした。
『Odd taxi』は、Odd taxi(奇妙なタクシー)の意味が綺麗に回収されました。
『遊☆戯☆王』はかなり異色で、途中でストーリーの方向性をオカルトバトルからカードゲームへとガラッと変えたのに、それでもあのタイトル回収は「すごい」の一言に尽きます。
なろう小説やライトノベルでタイトル回収した作品は聞いたことがないので、そういう作品を書いてみたいです。そういう日本語の言葉遊びが好きです!
だから『Erased』という英語タイトルは、もうちょっと……その、何とかならなかったんでしょうか……?
こうやって好きなタイトル回収の作品を並べてみると、タイトル回収には作品へのミステリー要素が欠かせないのかもしれませんね!