『就活戦線異状なし!』
☆就活戦線異状なし!
作品URL:https://ncode.syosetu.com/n2026je/
☆就活戦線異状なし!
【概要】
就職活動がVRMMO化した社会でブラック企業と戦う就活戦士。
――内定をねだるな。掴み取れ。
【あらすじ】
大学生三年生になった立花壱水は就活生。
ある日、友人から渡されたサークル勧誘の一枚のパンフレット。
そこに記されていたのは『就活生の 就活生による 就活生のための就職サークル』その名を"就勝"。
そこにいたのは一癖二癖もある少女たち。
壱水は彼女たちと就活に向けて一歩を踏み出した。
【レビュー】
就職活動が仮想世界で行われる時代の就職活動の物語です。
仮想世界で面接官と戦い、勝てば面接合格、負ければ不合格。
武器はお互いの発言、という設定です。
実際に就職活動すると、
『――弊社では具体的にどういった分野で貢献できるとお考えでしょうか?』
『――同業者他社より弊社をお選びいただいた理由をお聞かせ願えますでしょうか?』
『――仮に弊社に入社したあとの計画はお持ちでしょうか?』
――キクぅー……!
入社を希望した理由?
――金だよ金! あとは法定休日の数! と言えたらどれだけ嬉しいでしょうか……。
日本での就職活動は、面接官との言葉遊びだと思うことがあります。
面接官を唸らせる、笑わせる、驚かせる発言をして記憶に残す遊び。いわば大喜利ですね。
データで作られたVRMMOの世界であれば、その世界で起きることはすべて数字に置き換えることができます。データとは数字ですので。
であれば、面接志願者と面接官の戦いがあったらおもしろそうだなと思いました。
動揺=ダメージ、ですかね。面接官が規定以上のダメージを喰らうと合格、志願が喰らうと不合格。
家財メーカーの大手『IKEA』が、ゲーム内従業員をバーチャル面接で応募したことをご存じの方もいらっしゃると重います。そう遠くない未来では、仮想世界と現実世界の境界線と言うのは曖昧になっているかもしれません。そのころには、人間はAIが扱うデータの一種になっているかもしれませんね。
連載したら、主人公の壱水が就職活動を通して、人の価値を知っていくSFを舞台にしたコメディアクションの物語になる予定です。
初めての短編小説かつ、長編小説を短編化する勝手がわからず、最終的に二万字まで膨れ上がりました。
この反省から、秋の短編祭りの小説たちは概ね一万字以内で収めることができました。
データの数字が人の価値を決めつつある世界で数字で見えないものを探し求める少年少女、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
明日から隔日で短編小説を投稿予定です!




